人権・多様性・労働

従業員一人ひとりを尊重し、多様な働き方の支援を積極的に行っています。
また、安全健康管理を経営の最重要課題として位置づけています。

人権の尊重・差別の禁止

東芝テックグループの役員・従業員が遵守すべき行動指針である「東芝テックグループ行動基準」において、「人権の尊重」を第1項として掲げています。

同行動基準において、法令遵守はもとより、基本的人権を尊重し、児童労働、強制労働を認めないことを基本方針と定めています。また、個人の基本的人権、個性、プライバシーを尊重し、多様な価値観を受容すること、人種、宗教、性別、国籍、心身障がい、年齢、性的指向等に関する差別的言動、暴力行為、セクシャルハラスメント、パワーハラスメント(職場のいじめ、嫌がらせ)などの人権を侵害する行為をしないことを明記しています。

これらに加えて、事業活動を行う国・地域の法令遵守のみならず、人権に関する国際規範にも配慮する旨を記載するとともに、調達取引先の基本的人権侵害行為に対して改善要求を行うこととしています。

人権教育の実施

「差別のない快適な働きがいのある組織づくり」をめざし、ダイバーシティ委員会が中心となって、従業員への人権尊重意識の浸透を図っています。入社時および役職任命時の研修において人権教育を実施しています。

ハラスメント防止対策

お互いに尊重し合える健全で快適な職場環境めざして

職場におけるハラスメント防止に向けて、2016年度は、経営幹部向け教育や相談窓口体制の強化に加え、全グループ従業員を対象としたeラーニング教育の実施や冊子「職場のハラスメント対策」の制作・配布、全事業所へのポスターの掲示により、社内の意識醸成を図る取り組みを進めました。2016年11月には、職場の課題や従業員の意見を把握するとともに防止策につなげていくため、第2回目のハラスメントに関する社内アンケートを実施しました。今後もお互いに尊重し合える健全で快適な職場環境をめざした継続的な取り組みを進めていきます。

ハラスメント防止対策

ハラスメントポスター

多様な働き方の支援

ワーク・ライフ・バランスの促進に向けた活動を、「ワーク・スタイル・イノベーション (WSI) 」という独自の名称で取り組んでいます。「ワーク・スタイル・イノベーション」とは、効率的でメリハリのある仕事をし、ライフではリフレッシュと同時に自らを高めて仕事の付加価値化につなげるという「正のスパイラル」を創出する活動です。

働き方改革推進の取り組み

従業員一人ひとりが安心して働くことができる安全で快適な職場環境づくりをめざして、生産性向上の観点から、就労環境の整備・長時間労働の是正・業務効率の向上等を人財戦略の重点施策に掲げ、「働き方改革」に取り組んでいます。

人財活用・育成制度

東芝テックでは、「社員一人ひとりを尊重し、それぞれの能力向上に努め、公正かつ適切な評価・処遇を実践する」ことを経営理念に掲げ、会社の成長・発展のために「挑戦し続ける強いプロ集団」を形成する競争力に優れた有能な人財を、計画的に確保・育成し続けることをめざしています。

研修制度・教育体系

東芝テックでは、従業員が共通して持つべきベースを確立するための教育制度と、個々のニーズとキャリア特性に対応できるプログラムを用意しています。

研修制度・教育体系

グローバル人財育成コース

現在のビジネス環境は、日本の枠を越えた国際舞台で活躍できる人財の必要性が高まっています。東芝テックは、異文化を理解しながら世界の人々と対話して業務を遂行できるグローバル人財の育成に力を注いでおり、若手から中堅社員層を対象にグローバル人財育成教育を設け、語学のみならず、国際的に通用する実務知識、教養、センスを兼ね備えた人財の育成を計画的に実施しています。

キャリア形成を支援する制度

東芝テックでは『人財活用・育成制度』の一環として2011年から「キャリア・デザイン」を導入し、会社での成長段階に合わせて、従業員が「プロ」として成長し続けるためにCDP(Career Development Program) に即した3カ年の育成計画を個々人別に策定し、毎年面談実施の上レビューすることとしています。また、多様な従業員がイキイキと誇りとやりがいを持って働くために、従業員本人と上長がお互いを理解しコミュニケーションを図り、CDPに即した3カ年にとらわれず、従業員本人の「ライフ」視点も含めた長期的なキャリアプランや望む働き方について共有することを目的として、「キャリア&ライフ相互理解プログラム」を「キャリア・デザイン」の面談時に、併せて実施しています。

また、部門から公開された人財募集に対して人事異動を立候補する「社内公募」など、従業員自らの意思でキャリア形成を行うことのできる仕組みを設けています。

労使関係

労使関係ならびに会社事業活動の円滑化を目的に、労使でさまざまな対話を実施しています。そのために、事業計画・実績、主要な組織改正などは定期的に労働組合に説明する事項として、労働条件の変更などは労使で協議する事項として、あらかじめ労使間で決定しています。

労使関係

経営状況説明労使懇談会

東芝テックが実践する多様性の推進

性別・年齢・国籍など多様な人財を活かすことは、イノベーションの創出と市場変化や想定外課題へ応変する力の涵養、さらにはグローバル競争力を高めることにつながると考えています。ダイバーシティ経営を経営戦略の根幹ととらえ、さまざまな取り組みを推進しています。

マネジメント層の意識改革とコミットメント

2015年度より、ダイバーシティ経営の推進を経営戦略として明確に位置づけ取り組む体制とするため、経営幹部をメンバーとする「ダイバーシティ委員会」を開催しており、2016年度は2017年1月に開催しました。経営幹部のコミットメントのもと、多種多様な人財活用、多様性を受容する風土醸成、多種多様な組織における生産性向上を進めていきます。

マネジメント層の意識改革とコミットメント

女性がイキイキと働くために

一人ひとりが輝き躍動する東芝テックグループをめざして、女性活躍推進法行動計画に掲げた目標を2018年度までに達成すべく取り組みを進めています。

女性比率と女性役職者比率の推移(東芝テック)
女性活躍推進法行動計画進歩状況

現場マネジメント力の向上

2015年3月、上司にとって女性部下を育成する際に知っておくべきポイントをまとめた冊子「女性を部下に持つ上司のための育成ガイドブック」を新たに制作し、全組織長と女性従業員に配布しました。

さらに現場マネジメントの向上を促す仕組みとして、同12月より育成ガイドブックの内容についてのeラーニングを開始し、2016年度も実施しました。今後も継続的に実施していきます。

女性の意識改革

2016年7月、ライフイベントを乗り越えるキャリア形成/ネットワークづくりを目的に「女性交流会」を昨年度に引き続き開催しました。全国の事業所・支社店・営業所に属する女性従業員は少人数で、周囲に相談できる同性・同世代が少ないことから、今回は昨年度対象としていた入社10年目までの女性営業職・SE職に商品企画職・開発職を新たに加えて対象としました。外部から講師を迎え、さまざまな事例を紹介いただいた上で、お互いの情報を共有し、ライフイベントを乗り越え、望むキャリアを実現するためにそれぞれが知恵を出し合い、意見交換をする場となりました。計37名の女性従業員が参加しました。

また、入社4年目の女性従業員を対象に、2016年度よりキャリアデザイン研修を実施しています。将来に向けて長期的に働くためのキャリア形成意識を育てることを目的としています。

女性の意識改革

多様な働き方を選択できる『両立支援制度』

女性が「ライフイベントを乗り越え働き続けることができる」「この会社なら頑張ることができる!」と思える職場環境づくりをめざし、子育てをしながら仕事と家庭を両立するための各種支援制度の整備、さらに拡充と柔軟化を進めています。

子どもが満3歳に達する月末まで取得できる「育児休職制度」、1時間の時間単位(1時間を超えて取得する場合は15分単位)で年休に充てることができる「時間単位年休」、子どもが小学校修了前まで勤務時間を5時間45分まで短縮できる「短時間勤務制度」、仕事と家庭の両立が難しくなり退職せざるを得なくなった場合に退職時に再雇用登録ができる「キャリア・リターン制度」などがあります。

女性が安心して働き続けることができる環境づくり

出産・育児というライフイベントを安心して迎え、イベント後も長く働き続けられる仕組みとして、2015年7月より「出産・育児相互理解プログラム」を実施しています。出産・育児の休業前後の期間にわたり、本人と上長が定期的に面談・相互理解を深めることで働きやすい環境づくりをめざすプログラムです。

2016年度は34名がこのプログラムを活用しています。またプログラム導入後の2015年度に当社で初めて男性が育児休業を取得し、2016年度にも新たに1名の男性の育児休業取得がありました。

男性従業員の育児参画

事例 男性従業員の育児参画

私は2人目の子どもが誕生してから3カ月の育児休職を取得しました。共働き夫婦でお互いの実家も遠いので、特に負担が大きい出産直後の生活を安定させるために取得を決意しました。

掃除・洗濯・炊事などの家事・育児は想像以上に大変で、今まで何事もなく仕事に集中できる生活というのは大きな支えがあってこそ成立していたのだと、取得を通じて感じています。

父親は主に仕事(収入面)で家族を支えるというかたちから、家事・育児を含めた家族の生活全体を支える存在なのだということを学びました。今後もこの心構えを大切にしていきたいと考えています。

シニアの活躍推進

シニア活躍推進の取り組み

年齢によらずイキイキと活躍できる仕組みづくりをめざして、2017年度から専門能力や期待される役割を明確にして処遇するシニアエキスパート制度を導入するとともに、シニアの意識改革を促す研修(キャリア自律研修)を新設しました。

制度の充実に加えて、職場とシニア自身の意識をすり合わせ、お互いの理解を深めることにより、シニアのより一層の活躍を推進していきます。

障がい者雇用

東芝テックグループでは障がい者の雇用を積極的に推進し、職場環境の整備や活躍の場を広げる取り組みを行っています。

障がい者雇用率の推移

事例 視覚障がい者受入研修の実施

2017年4月、視覚障がいの新入社員を受け入れる職場で、外部の専門家を招いた研修を実施しました。

視覚障がい者受入研修の実施

安全健康への取り組み

労働災害の防止

東芝テックの休業災害発生率は、全産業の平均を大きく下回っています。また、この2年間発生していた休業災害も、2016年度は発生しませんでした。

災害につながるおそれのあるリスクについては、リスクアセスメントによる洗い出しを行い、作業工程の見直し、設備機器の改修などの実施によりリスクの低減を図ることで、労働災害の防止に努めています。また、過去に発生した災害の再発防止策の徹底や安全教育などを通じて、類似災害の予防と対策を実行し、安全な職場づくりに取り組んでいます。

労働災害の防止

安全巡視の実施

社長および総務担当役員が事業所等に安全巡視に赴き、安全推進体制および活動内容を確認し、関係者と意見交換することで、災害防止に対する安全意識の高揚と継続的な安全レベルの向上をめざしています。2016年度は、総務担当役員による安全巡視を7月に、社長による安全巡視を12月に、それぞれ静岡事業所およびグループ会社にて実施しました。

安全巡視の実施

安全巡視の様子

安全健康の意識啓発

全国安全週間(7月1日~7日)、全国労働衛生週間(10月1日~7日)に、従業員の安全意識高揚施策として、社長からのメッセージを発信しています。

また、転倒、はさまれ、巻き込まれ災害防止のため、全国安全週間時に災害防止リーフレットを作成し、グループ会社を含め資料を配布しました。

労働安全衛生マネジメントシステムの認証

労働安全衛生マネジメントシステムの国際的な認証規格である「OHSAS18001」の認証を東芝テックおよび国内外の製造グループ会社(8社)で取得しています。このマネジメントシステムを運用することで、各職場や作業内容における安全衛生にかかわる課題について改善を図りながら、安全で快適な職場環境づくりと従業員の健康維持・増進に取り組んでいます。

労働安全衛生マネジメントシステムの認証

健康管理の充実

東芝テックでは、すべての従業員が健康への意識を高め、心身の健康を維持できるよう、さまざまな取り組みを展開しています。

従業員の健康管理の基礎となる健康診断および事後措置については、その標準化と効率化をめざし、健康診断・問診結果などの情報を一元管理するシステムを導入し、保健指導や教育などの各種施策に活用しています。

また、著しい長時間労働などの過重な労働負荷は、脳血管疾患・心疾患などの健康障害を増悪させる可能性があります。労働による健康障害が起こらないよう、一定以上の時間外労働を行った従業員全員に対しては、医師の面接指導を義務付けるなど従業員健康維持・保持増進に努めています。長期休業者に対しては、職場復帰プログラムにより円滑な職場復帰と再発を防止する取り組みを行っています。

事例

年代別教育

従業員一人ひとりが、年代別におこる体調の変化の知識や対処法のスキルを習得し、心身の健康づくりを自律的に進め、不調を未然に防止することを目的に2015年度より実施しています。2016年度は、本社、静岡事業所(三島・大仁)、一部のグループ会社で実施し、対象者の80%以上が受講しました。なお、未受講者については、来年度受講の予定です。

年代別教育

年代別教育

<実施内容>
対象者:正規従業員
実施方法:年齢毎(30歳、40歳、50歳)に実施
時間:90分間の講義方式(グループでのワークショップ)

メンタルヘルス教育eラーニング

予防・健康増進を主眼に置いて、従業員一人ひとりが、心の健康に関する正しい知識や不調時の対処方法を取得し、実践することを目的として、年に一度、実施しています。2016年度は10月に実施しました。

喫煙対策

2015年度に引き続き、6月1~4日の世界禁煙デー・禁煙週間における取り組みとして、本社/支社店・営業所で喫煙室の一時閉鎖および喫煙に関するアンケートなどを実施しました。また、2015年度および2016年度のアンケート結果をもとに社内で協議し、2016年12月末をもって、本社の喫煙室3カ所を全面的に閉鎖しました。

中央安全衛生委員会

全社的な安全衛生の基本となる対策、方針に関する審議を行う目的で原則年に2回開催しています。総務担当役員を委員長として、委員長が指名する者および労働組合が推薦する者が委員として出席しています。

健康支援室

東芝テックでは、本社および、静岡事業所の2つの拠点に健康支援室を設け、産業医と保健師が常駐する中で、東芝テックならびに東芝テックグループ会社の従業員の健康維持・増進に向けた各施策の展開と、従業員一人ひとりに対する、きめ細かな健康サポートを行っています。本社においては、産業医1名、保健師2名の計3名のスタッフで従業員の健康をサポートしています。健康診断事後措置や保健指導に加え、メンタル不調の発生防止に力を入れています。特に、長時間の時間外労働を行った従業員に対する産業医面談の実施は、東芝テック基準に沿って厳格に実施、長時間労働によるメンタル不調を予防しています。今後も保健スタッフ一同、すべての従業員が心身の健康が維持できるよう、さまざまな施策を検討し、実施していきます。

健康支援室

健康支援室