TTG-SENSE MICRO導入事例

小規模商圏の買い物困難者への解決策として
無人決済店舗システムTTG-SENSE MICROを選択

株式会社デリシア

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▲TTG-SENSE MICROのデリシア蓼科SS店は、
リゾート地として知られる蓼科高原にあります

長野県の有力企業グループ、アルピコグループの小売事業を担う株式会社デリシアは、直面する人手不足の打ち手として、TTG-SENSE MICROに注目。ネットスーパー事業への顧客誘導という狙いもあり、一号店を蓼科高原に出店。そこで培ったノウハウを基に小規模商圏への出店から企業の福利厚生まで多様な展開を図ろうとしています。

無人決済店舗システムTTG-SENSE MICRO

  • 導入時期

    2023年8月

  • 導入目的

    店舗運営の省力化

    小規模商圏への出店

  • 課題

    人口減少に伴う人手不足の解決

    小規模商圏や福利厚生目的の企業内店舗など、多様な出店ニーズへの対応

  • 効果

    店舗無人化による多様な出店要請への柔軟な対応

    無人店舗をキーにしたネットスーパーへの誘導の実現

将来的な買い物困難者増大の解決策としてTTGに注目

株式会社デリシアは、長野県の有力企業グループであるアルピコグループの主力3事業の一翼である小売事業を担う流通企業。食品スーパー事業を中核に、外食事業、宅配事業などを通して県内の人々の日々の暮らしを支えています。

近年の商業施設の大型化・集約化は地域社会における高齢化の進展もあり、多くの買い物困難者を生むことにもつながっているのが実情です。こうした中、同社はネットスーパーや軽トラックによる移動販売など販売チャネルの多様化を通し、より地域に密着したビジネスモデルを確立することで競合他社との差別化を図ろうとしています。

同社が新たに注目したのが、TOUCH TO GOが開発し、東芝テックが全国で販売・導入・保守サービスを展開する無人決済店舗システムTTG-SENSE MICROの活用でした。経営トップ直下で新規事業の開発などに取り組む、業務改革室 室長の古畑 大我氏はその狙いをこう説明します。

「小規模商圏への対応に加え、今日の小売業が直面する人手不足という課題に対する打ち手をいち早く準備したいと考えたことがTTG-SENSE MICROに着目した理由です。大手コンビニエンスストアのTTG-SENSE事例には以前から注目していましたが、私たちが想定するのは、コンビニ出店も困難な小規模商圏への検討になります。ローコストで出店可能なTTG-SENSE MICROはまさにうってつけのソリューションであり、経営トップと品川にある東芝テックのTEC 01 SIGHT SHOWROOMを訪ねたその場で導入を決断し、翌日には出店地の選定を開始しています」

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▲デリバリー・FS事業部 部長の耳塚 浩典氏
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▲業務改革室 室長の古畑 大我氏

ネットスーパーとの相乗効果を期待しリゾート地に出店

同社がTTG-SENSE MICROの出店地として選んだのは、リゾート地として知られる蓼科高原でした。グループ企業が運営するエネオス蓼科サービスステーションの事務所棟の一角を利用した理由をデリバリー・FS事業部 部長の耳塚 浩典氏はこう説明します。

「蓼科高原はアルピコグループが中心となって開発したリゾート地ですが、これまで別荘を利用される方の買い物は車で数十分かけて山を下る必要がありました。私たちは茅野市街にあるデルシア宮川店を拠点としたネットスーパーを中心として皆様の利便性向上に努めてきましたが、別荘利用者の皆様にはなかなか周知が図られていませんでした。無人店舗は、別荘やキャンプ地を利用される方の利便性向上に直接貢献するだけでなく、それがネットスーパーの周知、誘導にも大きな役割を果たすと判断したことが蓼科高原を選んだ理由です」

サービスステーションの事務所スペースの一角を利用し、広さ12平方メートルのデリシア蓼科SS店がオープンしたのは2023年8月のこと。取扱商品は飲料、軽食、カップ麺、調味料、日用品など300品目で、営業時間はSSの営業時間である午前7時~午後7時。店内8つのカメラ付きセンサー、陳列棚の重量センサーにより、買い物客が商品を持ちレジに向かうことで自動的に計算を行います。

「出店にあたり、私たちが最も強く意識したのは省力化でした。商品補充に関しては、以前から近隣の別荘地にネットスーパーサービスを提供してきたデリシア宮川店のスタッフが担当するため、お届け先が一軒増えたという程度の労力で運用が実現しています。また賞味期限切れチェックの煩雑化を避けるため、あえて品目数は絞り込んでいます。現金決済に対応していないことも同じ理由からです。トラブル対応は東芝テックさんのサポートセンターに一任し、アラートが出た際も、その都度私たち本部スタッフもカメラ映像を確認して対応しています。唯一、SSスタッフに委託しているのはレシートロールの交換で、それ以外はすべてリモートによる対応が実現できています」

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▲デリシア蓼科SS店の広さは、12平方メートル サービスステーションの事務所の一角を利用
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▲取扱商品は飲料、軽食、カップ麺、調味料、日用品などの300品目に絞り込んでいます
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▲SSのスタッフに委託するのはレシートロールの交換のみで、それ以外はリモートによる対応が実現

今後の無人店舗出店にここで得た知見を活用したい

オープン後の反応で最も大きかったのは、近隣企業に勤める方の歓迎の声でした。

「近隣には観光関連の職場が多いのですが、休憩時間に軽食などが調達できるようになったことはとても喜ばれています。別荘を利用される方の場合、ネットスーパーとの相乗効果が期待できる点が大きな成果と考えています。生鮮品などの品揃えを広げて欲しいという要望も多いのですが、逆にそれが当初の狙いでもあるネットスーパーへの誘導にもつながっていることがその理由です。また地域にお住まいの方々の『こんな商品を置いてほしい』というご要望は、今後のTTG-SENSE MICROによる無人店舗の水平展開を図る上で大きな役割を果たすと考えています」

今後の無人店舗展開について、同社は大きく二つの方向性を想定しています。一つは、すでに触れた通り、コンビニ出店も困難な小規模商圏への出店です。その方向性は、実店舗、ネットスーパー、移動店舗という既存販売チャネルを補完する上で大きな役割を果たすことが期待されます。そしてもう一つが工場や物流センターにおける、従業員の福利厚生を目的とした出店要請への対応です。

「特に24時間営業する物流センターの場合、休憩時間内に軽食や飲み物などが購入できる施設が強く求められていますが、必要な人手の確保を考えると対応が難しいのが実情でした。しかしTTG-SENSE MICROを活用することで、こうしたニーズにもスムーズに対応することが可能になります。今後24時間営業も含め、対応を考えていく予定です。もちろん買い物困難者を巡る問題解決における役割も我々が取り組むべき課題の一つです。デリシア蓼科SS店で蓄積した品揃えや決済手段などに関するさまざまなノウハウを今後の水平展開において積極的に活用していきたいと考えています」

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▲デリシア蓼科SS店で培ったノウハウを県内の買い物困難者を
巡る問題の解決に生かしたいとのことです

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