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2023年3月20日
秋田県横手市 Bizサポートよこて
地域の起業促進を図る地方自治体の取り組みを東芝テックのPOSシステムソリューションがサポート
スタートアップなどを支援。多様なオフィスニーズに対応 商工観光部 商工労働課 商業振興係 主査 奥山 晃史氏

秋田県横手市は小正月の伝統行事「かまくら」でも知られる、歴史ある都市です。奥羽山脈と出羽山地の間に広がる横手盆地の中心に位置し、県南部の中心地として栄えてきた横手市ですが、1989年に11万7357人だった人口が2021年には8万5000人あまりに減少するなど、人口流出と少子高齢化という課題に直面しています。こうした中、地域の商工業振興と雇用拡大に向けた取り組みとして、横手市交流センターY2(わいわい)ぷらざ内に2022年4月、共有型オフィス施設として「Bizサポートよこて」が開設されました。商工観光部 商工労働課 商業振興係 主査の奥山 晃史氏はその役割をこう説明します。

「もともと市では起業家支援を目的としたスタートアップオフィスを駅から離れた場所で運営していましたが、進出企業のサテライトオフィス需要への対応もあり、より交通の便利な場所に移転したいと考えていました。またコロナ禍によるテレワークの普及は、当市でもコワーキングスペースのニーズにつながりました。こうした状況を受け、政府のテレワーク交付金も活用して整備されたのが、起業家オフィス、サテライトオフィス、コワーキングスペースという3つの機能を備えた当施設になります」

Bizサポートよこては、企業単位で利用が可能な大小6室のパーソナルオフィス、1、2名の利用を想定したシェアオフィスに加え、フリーアドレスのコワーキングスペースを整備。後者は3時間500円から利用可能で、市内のリモートワーカーや出張ビジネスマンなどの多様なニーズに対応しています。

共有型オフィス施設「Bizサポートよこて」は、横手駅東口前の横手市交流センターY2ぷらざにあります

共有型オフィス施設「Bizサポートよこて」は、横手駅東口前の横手市交流センターY2ぷらざにあります

「Bizサポートよこて」に入室するには、1階の受付でセキュリティカードを受け取ります

「Bizサポートよこて」に入室するには、1階の受付でセキュリティカードを受け取ります

決済対応と利用状況の把握にPOSシステムソリューションで対応

これまでスタートアップオフィスを月極で提供してきた同施設が、リモートワーカーなどの利用を想定した新サービスを提供するにあたり直面したのが、利用の都度発生する料金精算の対応でした。

「スタートアップオフィスの場合、利用者は市が発行した納付書により月額料金を精算していたため、職員が現金を取り扱う必要はありませんでした。しかしコワーキングスペースは、利用の都度、現金やクレジットカードなどによる精算が前提になります。施設移転に合わせ、職員の現金ハンドリングコストを最小限にする仕組みを検討することになりました」

施設の利用状況を可視化できる仕組みの構築、という課題もありました。利用者の利便性向上や納税者への説明責任のために、施設がどのように使われているか、常に把握する必要があるからです。

「利用状況の把握はPCで行うことも可能ですが、レジは単体で準備する必要があり、会員と会計情報が連動した管理ができません。2つの情報が連動して、利用状況がデータとして蓄積できる仕組みを導入したいと考えました」

以前から取引がある地元の事務機器販売代理店などを通して情報収集する中、それらの解決策として浮上したのは、POSシステムと自動釣銭機を中心としたソリューションでした。

仕様書に基づく入札で落札されたのは、秋田県全域を商圏にする地場の東芝テックビジネスパートナーから提案された、タッチターミナル WILLPOS-TouchQT-21、自動釣銭機ViTESE VT-330を中心とした一連のソリューションでした。

Y2ぷらざの1階にある図書・地域情報コーナーでの受付の様子

Y2ぷらざの1階にある図書・地域情報コーナーでの受付の様子

大小パーソナルオフィスやシェアオフィスに加え、フリーアドレスのコワーキングスペースがあります

大小パーソナルオフィスやシェアオフィスに加え、フリーアドレスのコワーキングスペースがあります

決済自動化と利用状況に関するデータの効率的な管理を実現

現在、コワーキングスペース利用者の決済は次の手順で行われます。初回利用者はまず会員登録を行い、会員カードと受付券、オフィススペースに入室するためのカードキーを受け取ります。カードキーは利用後に返却しますが、カードキーをかざすことでオフィスのコピー機の利用も可能です。

退出する際に利用者は、受付券とカードキーを窓口の職員に返却します。職員が受付券のバーコードを読み取ると、利用時間に基づき、3時間500円、1日1000円のいずれかの利用料金がディスプレイに表示されます。ディスプレイの指示に従い、現金やクレジットカードなどによる決済を行う、というのが基本的な流れです。また、カードキーのスキャンにより、コピー機の利用料金もあわせて精算できます。

「セミセルフの仕組みを導入することで、職員が現金に触れる回数を大幅に減らすとともに、利用申し込み時に発行した利用券のバーコードを読み取ることで、利用時間が自動的に計算できるようになりました。さらに会員カードにひもづいた利用状況に関するデータを必要に応じて抽出することも可能です」

横手駅東口の再開発エリアの一等地に位置するBizサポートよこては現在、インキュベーションマネージャーの資格を持つ経営指導の専門家による、起業ワンストップ相談窓口の週2回の開催や、ビジネス支援セミナーの開催などを通して、その存在を広く周知している段階といえます。なお、スタートアップオフィスの利用については5年間という利用年限が設定されていますが、すでに同施設を卒業し、市内に新たな拠点を構え、新たな雇用を創出した企業もあります。

東芝テックのPOSシステムが、地域創生という大きな課題に向き合うBizサポートよこての取り組みを今後も確実に支援していくことが期待されています。

導入機器は、WILLPOS-Touch QT-21と自動釣銭機ViTESE VT-330の組み合わせです

導入機器は、WILLPOS-Touch QT-21と自動釣銭機ViTESE VT-330の組み合わせです

セミセルフの仕組みを導入することで、職員が現金に触れる回数を大幅に減らせました

セミセルフの仕組みを導入することで、職員が現金に触れる回数を大幅に減らせました

<お客様情報>

  • お客様名称:

    秋田県横手市 Bizサポートよこて

  • 所在地:

    秋田県横手市駅前町1-17

  • URL:

Contact
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