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2023年6月5日
中華料理 彩鳳
羽田空港でレストラン事業を展開する企業が配膳ロボットで店舗スタッフの作業負担を軽減
約40店舗の飲食店を運営ロボットをいち早く導入 営業部 副部長 中村 克成氏

東京エアポートレストラン株式会社(本社:東京都大田区羽田空港 3-3-2 代表取締役社長 赤堀正俊)は、東京国際空港(羽田空港)の第1・第2ターミナルを建設、管理・運営する日本空港ビルデング株式会社のグループ会社。1955年に飲食サービス業務を担う会社として設立されました。以来、羽田空港・成田空港ターミナル内でのレストラン事業を中心に、ホール・ラウンジ事業、空弁・外商事業を展開。旅の物語のプロローグとエピローグの舞台である羽田空港と成田空港で「食のおもてなし」に努めています。

「中華料理 彩鳳」

羽田空港第1ターミナル3階にある「中華料理 彩鳳」に2台導入されました

「日本料理 京ぜん」

隣接する「日本料理 京ぜん」にも2台導入されています

現在は、羽田空港内の『中華料理 彩鳳』をはじめ、『日本料理 京ぜん』、和食『新大和』、洋食『ル・シエール』など、旅の思い出づくりを彩る約40店舗のレストランやカフェを運営しています。

東芝テックとの関係について、営業部副部長の中村 克成氏は、こう話します。

「日本空港ビルデングと東芝テックは、長年にわたってパートナー関係にあり、日本空港ビルデングが管理する物販・飲食テナントのほとんどのPOSレジは、東芝テックの製品が採用されています。ここ近年、日本空港ビルデング及びグループ会社においては、労働生産人口の減少という社会課題を踏まえ、ロボットテクノロジーの普及と世界への発信を目指し、『Haneda Robotics Lab』を立ち上げました。良質なサービスを提供するために、数年前から掃除用ロボットや案内用ロボットなどを積極的に導入する中、当社は人手不足の中でもお客様へのおもてなしサービスを提供するため、配膳用ロボットの導入を推奨してきました。

しかし、当時の配膳用ロボットはまだ実用化レベルではなく、まずは受付用ロボットの活用を実験的に導入しました。利用者が座席の順番待ちをする際に、ロボットのモニター上で座席予約や整理券の発行が行えるシステムの導入です。ところが、通信環境の問題で誤動作をすることがあるため、その運用は一時的なものでした」

その後、東芝テックから提案を受けて満を持して導入したのが、ネコ型の高性能な配膳ロボットBellaBotです。

ホールマネージャの石塚さんと中村副部長
ホールマネージャの石塚さんと中村副部長 取材のご対応をありがとうございます

「複数の配膳用ロボットを比較検討する中で、BellaBotの導入の決め手になったのは、複数台のロボットを同時に動かせることです。店内のマップ画面上にあらかじめ走行ルートを設定しておけば、ほかのロボットと干渉する心配がないので、安心して運用できます」

BellaBotを動かすためには、通路の幅が80cm以上必要になるため、有効スペースを確保できる店舗に順次導入することになりました。その際、お客様の利用率が最も高い『中華料理 彩鳳』を第一号店に選びました。

配膳ロボット「BellaBot」を食材の補充や下げ膳に活用

BellaBotを導入・運用する過程で、店舗スタッフから「自分たちで配膳した方が早い」という意見が出ました。そこで、店舗スタッフのサポート役として活用する運用方針に切り替えました。

「具体的な運用としては、店内の補充品を運搬する用途と、お客様が食事を終えた後の下げ膳の用途で活用しています。その結果、店舗スタッフは接客サービスに専念できるようになり、従来の作業負担が軽減されてとても助かっている、と喜ばれています」

次にBellaBotを導入した『日本料理京ぜん』では、キッチンから一番奥のテーブルまで距離が非常に長いため、ロボットが途中までお膳を運び、その後、店舗スタッフが顧客のテーブルまで運ぶ、という独自の工夫を行っています。

BellaBotは、ネコのような見た目のかわいいデザインで、さまざまな表情の変化と音声でコミュニケーションを取ることができます。そのため、お客様の反応はものすごくいいです。小さなお子様は大喜びで、大人のお客様からも大変好評です」

その一方で、高級感のある店舗には、場違いな印象を与える可能性もあります。そこで、BellaBotの前面に衣装デザインを印刷したフィルムを張り付けることで、場違い感を和らげる取り組みも実践されています。

「東芝テックさんの発案で、ちょっとした遊び心で始めたのですが、クリスマスやお正月仕様にも簡単に衣替えができたら、さらに楽しくなりますね」

現時点でBellaBotはトラブルが一度もなく、順調に稼働しています。そのため、運用面で困っていることは特にないとのことです。この結果を受け、他店舗などへの展開も検討しています。ただし、空港の利用者は、大きなキャリーケースを持ち歩いていることが多いので、それをテーブルの横に置くと、ロボットの有効スペースを確保できない問題が生じるため、その辺をいかにクリアするかが当面の課題です。

「今後は、店舗のキャッシュレス化も積極的に推進していきたいです。例えば、お客様が料理を注文した際に、モバイル端末を使って清算を済ませることができれば、会計処理がスムーズに行えます。その分、お客様は短時間で食事を済ませて、飛行機に乗ることができます」

同時に、東芝テックの無人販売システムの導入も視野に入れています。無人販売店舗を増やして顧客の利便性を高めながらビジネスを拡充していく考えです。

あらかじめ設定された卓付近に「BellaBot」が到着 食後の膳を載せて「完了」を押すと洗い場へ移動します

あらかじめ設定された卓付近に「BellaBot」が到着 食後の膳を載せて「完了」を押すと洗い場へ移動します

「日本料理 京ぜん」で待機する「BellaBot」衣装 デザインを印刷したフィルムを張り付けてあります

「日本料理 京ぜん」で待機する「BellaBot」衣装 デザインを印刷したフィルムを張り付けてあります

「BellaBot」は、耳に模した部分を触るとさまざまな表情を見せてくれます

「BellaBot」は、耳に模した部分を触るとさまざまな表情を見せてくれます

<お客様情報>

  • お客様名称:

    東京エアポートレストラン株式会社

  • 所在地:

    東京都大田区羽田空港3丁目3番2号

  • 業務内容:

    飲食店の運営、ラウンジ及び多目的ホールの業務受託運営、弁当類の販売、空港内外への弁当デリバリー及びケータリングサービス

  • URL:

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