株式会社中部鋼材は、1980年の設立以来、沖縄県中部地区を中心とした営業エリアで、鉄鋼材・一般建築資材類、工業用機材の販売・加工業務を行っています。建築資材全般を取り扱っており、一般の個人顧客と施工業者などの法人顧客の両方に対応しています。その際、顧客が購入した資材を施工現場ですぐに使えるように、自社の工場でカット、曲げ、穴あけなどの加工を施して提供できる体制を整えていることが大きな強みです。
中部鋼材は、沖縄県中部地区を中心とした営業エリアで建築資材全般を取り扱っています
比較的小さな製品は、倉庫内の店舗で販売 ここにPOSシステムと自動釣銭機を導入しました
工務店などから資材の加工販売を依頼されるケースが多い反面、個人顧客の利用者が多いのも大きな特徴です。特に沖縄県は夏場に台風が頻繁に発生するので、台風で被害を受けた家屋を修繕するために、個人で資材を購入するケースが多いとのことです。
「県内のほかの建材業者は、BtoBの取引が中心ですが、当社は個人のお客様ともお付き合いしています。そのために、設立当初から建築資材の店舗を開設し、個人のお客様のDIYのニーズに柔軟に対応しています」と代表取締役社長の富原 浩一郎氏が話してくださいました。
その一方で、現金で資材を購入する個人顧客が増えるにつれて、克服すべき課題に直面していました。具体的には、人手不足の問題と現金を受け渡す際の釣銭ミスです。自社の販売店舗では、10年以上前に導入した手打ち式のレジを利用していたので、現金の受け渡しや集計作業に時間がかかり、ミスが生じやすかったのです。
「お金のやりとりを手作業で行っていると、どうしてもミスが生じます。例えば、月末の締めで伝票の金額と照合したときに、10円多いとか足りないといった小さなトラブルが年に数回ありました」
そこで、その解決策として、POSシステムと自動釣銭機の導入を検討し始めました。なるべく少ない人数で、ミスが生じることなく効率的に販売業務が行える環境を整備することが主な目的です。
- この日は、沖縄でも類を見ない気温でした 寒い中、取材にご対応くださりありがとうございます
そうした中、インターネットで情報を収集するうちに目に留まったのが東芝テックの製品でした。その後、東芝テックの沖縄県のパートナー企業である国際事務機を通じて導入したのが、対面式のセミセルフレジ「QT-21T」と自動釣銭機「VT-330」です。
「東芝テックの製品は、費用対効果が高く、人を介さずに現金のやりとりが行えるので、コロナ禍の感染防止にも役立つことが選定の決め手となりました」
新しいPOSシステムは、2022年7月に導入されました。商品伝票に付与したバーコードを、店舗スタッフがセミセルフレジでスキャンすることで、商品名や金額が画面上に表示され、瞬時に合計金額が表示されます。その後、お客様が自動釣銭機に紙幣や硬貨を投入することで釣銭が自動的に出る仕組みです。
「従来のように、お金のやりとりを手作業で行う必要がないので、釣銭ミスはゼロです。導入当初は、スタッフが操作を覚えるまでに多少時間がかかりましたが、現在は、事務所のスタッフ全員が問題なく扱えます。専任のスタッフを配置する必要がないので人手不足が補え、建築資材の販売業務に注力する時間を増やすとができました」
以前は、毎朝レジを開けて準備をする作業に15分くらいかかっていたそうですが、現在は、自動釣銭機に釣銭を補充するだけで済むので、わずか1、2分で準備が完了します。1日の締めの集計作業も簡単に行えるので、まさに“いいことばかり”だと実感されています。
「スタッフはもとより、販売店舗を利用するお客様からも大変好評です。スーパーマーケットやコンビニでは普通に設置されていますが、一人親方で建築業務を請け負っている施工業者様にはとても珍しいみたいで、反応がすごくいいです。仕入先や鋼材業者の中には、うちにも導入したいと興味を持たれているところもあります。ただし、当社と違って個人顧客と現金でやりとりする機会が少ないので、実際に導入には至っていないようです」
沖縄県では、首里城がデザインされた二千円札が現在も頻繁に流通していますが、今回導入した自動釣銭機は、当然のことながら二千円札にも対応済みです。2024年度の上半期には、千円札、五千円札、一万円札の新紙幣が発行される予定ですが、新紙幣にも対応しているので安心感がある、とのことです。
「現在は、燃料費の高騰で物流コストが上がり、その影響で鋼材の単価も高騰し、買い控えが起こっている厳しい経済状況が続いています。その一方で、人手不足も当分続くと予想できますので、今後も設備投資を継続的に行いながら業務効率を高め、より働きやすい会社にしていきます」
具体的には、商品伝票のバーコードを活用して、在庫管理や棚卸業務の効率化を図ることを検討しています。今回のPOSレジの導入を機に、IT活用による業務の効率化がますます進みそうです。
大きな鉄鋼材や一般建築資材類は、店舗のある倉庫の中で販売されています
購入した資材は、同社の工場で加工を施してもらえるので重宝されています
POSシステムの導入により、毎日のレジ業務が効率化されたほか、違算も無くなったとのことです
<お客様情報>
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お客様名称:
株式会社中部鋼材
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所在地:
沖縄県沖縄市室川2丁目6番7号
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業務内容:
鉄鋼材・一般建築資材類の販売・工業用機械・工業用機材の販売
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