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2023年9月5日
配膳ロボットでフロア業務を大幅に省力化 誰もが働き続けられる環境の実現に貢献
和ごはん とろろや
手を抜かないメニューで地域の人々の支持を獲得 株式会社フード・フォレスト 営業戦略部 マネージャー 辻谷 崇氏

「和ごはんとろろや」は、浜松市を中心に静岡、愛知、東京の1都2県に7店舗を展開する外食チェーン。大きなすり鉢で手ずりした「自然薯」と「大和芋」2種類のとろろ汁を用意し(浜松市外の店舗は自然薯のみ)、それぞれの特性や風味を味わえるようにするなど、その名の通り、とろろ汁へのこだわりが大きな特長です。

運営する株式会社フード・フォレストの創業は1996年。県外の大学を卒業後、浜松に戻った創業者が、アルバイト体験を経て、後継者難の地元のとろろ料理店を継承したことがすべての始まりでした。2000年には、浜松駅ビルメイワンに2店舗目をオープン。そのオープニングに参加したスタッフの一人が、やはり当時大学を卒業して地元に戻っていた営業戦略部 マネージャーの辻󠄀谷 崇氏でした。

「実は留学資金を貯めようとして始めたアルバイトだったんですよ。自宅から通える場所だったという理由で応募しました。当時の店長の『うちは2店舗では終わらないよ』という言葉に大きな魅力を感じ、正社員として入社しました。事業の成長性に加え、従業員の幸せを大切にする社風だったことも決断の決め手となりました」

当時の店長の言葉通り、同社はその後順調に成長。手を抜かず、安心でおいしいものを提供するという経営方針もあり、特に浜松市内では家族で安心して利用できるレストランとして多くの方に愛される存在になっています。

とろろ汁へのこだわりが特長の「和ごはん とろろや」は、浜松市を中心に7店舗を展開しています

とろろ汁へのこだわりが特長の「和ごはん とろろや」は、浜松市を中心に7店舗を展開しています

株式会社フード・フォレスト 営業戦略部 マネージャー 辻谷 崇氏

株式会社フード・フォレスト 営業戦略部 マネージャー 辻󠄀谷 崇氏

働き続けてもらうために配膳ロボットに注目

コロナ禍をメニューの絞り込みや営業時間の見直しによって乗り切った同社にとり、より本格的な課題になっているのが人手不足です。

「危機感はかなり以前から持っています。パート・アルバイト従業員の時給は私が入社した当時と比べ大幅に上がりましたが、それでも年々人が集めにくくなっています。こうした中、より大きな意味を持つようになったのが当社で働き続けてもらうための取り組みです」

その一つとして辻󠄀谷氏が注目したのが、配膳負荷の軽減でした。とろろ汁に合う多彩なおかずを組み合わせた「ごちそう5種盛膳」を筆頭に、「和ごはん とろろや」の定食メニューはどれも大ぶりなおぼんで提供されます。男性であれば両手で2膳を一度に運ぶこともできますが、女性の場合、1回に1膳しか運べないことが一般的です。

「フロア業務は、意外なほど歩く仕事です。店舗のサポートに入った際にスマホで計測すると、忙しい時期は1日10キロぐらい歩くことも珍しくありません。私は2膳同時に運べますが、1膳しか運べない場合、単純計算すれば歩く距離は2倍です。誰もが働きやすい職場環境を考える上で、配膳の省力化は避けて通ることができない課題でした」

解決策として着目したのが、当時、注目されはじめていた配膳ロボットでした。POSシステムなどで創業当初から取引があった東芝テックの担当者に相談したところ、すぐに提案されたのが猫型の配膳ロボット「BellaBot」です。

「BellaBot」の特徴として、標準装備された多様なセンサーと統合されたシステムにより、高精度のマッピングと自己位置測定を自律的に行う点にあります。それにより飲食店のような複雑な環境でも、走行と配送を安全・効率的に行えます。

同社は本部に隣接する別業態店「とんかつ八兵衛」に「BellaBot」を試験導入。効果を検証した上で、総席数114席のロードサイドの大型店「浜松三方原店」で本格運用を開始しました。

猫型の配膳ロボットの導入には、猫が好きな創業者の意向が影響したとのことです

猫型の配膳ロボットの導入には、猫が好きな創業者の意向が影響したとのことです

フロアスタッフのレジ業務の負荷軽減として自動釣銭機も導入しています

フロアスタッフのレジ業務の負荷軽減として自動釣銭機も導入しています

テクノロジーで従業員の幸せの最大化を目指す

「BellaBot」はより働きやすい職場環境の実現に貢献しています。

「とんかつ八兵衛に試験導入した際のアンケートでは、ベテランのスタッフからは『機械に任せるよりも自分で配膳した方が早い』、お客様からは『接客も魅力だったのに残念』という声もあがりました。しかし私たちが目指しているのは、今後新しく加わる仲間が楽しく働き続けられる環境を整備することです。三方原店のスタッフの『仕事が楽になった』『身体の負担が減った』という声からもうかがえる通り、本来の目的の実現に確実に貢献しています」

「BellaBot」は最大4膳を一度に運ぶことが可能。それにより、人手では難しかった同時同卓が実現したことも導入効果です。お客様へのサービス向上にも確実に貢献できています。

一方、配膳ロボット導入の課題として辻󠄀谷氏が指摘するのは、動線の確保。限られたスペースで収益を最大化する必要があるテナント出店の場合、導入は難しいのが実情といいます。テナント出店中心の既存店舗よりもむしろ、ロードサイドの新規店舗への導入を現在検討中です。

なお同社では、フロアスタッフの負荷軽減の一環として自動釣銭機も導入済みです。

「違算ストレスが大幅に軽減されるのはやはり大きいですね。配膳ロボットもそうですが、コスト削減よりなにより、スタッフのストレスが軽減できたことが最大の導入効果と考えています。私たちの取り組みへの東芝テックさんのサポートは素晴らしいですね。信頼できる方ばかりなので、とても相談しやすく助かっています」

同社は、従業員の幸せを第一の目標に掲げ、着実に成長を続けています。それを支えているのは、東芝テックが提供する新しいテクノロジーたちでした。

浜松市西区にある「とんかつ八兵衛」では、カバー付きの配膳ロボットを試験的に導入・運用しています

浜松市西区にある「とんかつ八兵衛」では、カバー付きの配膳ロボットを試験的に導入・運用しています

配膳ロボットのカバーは、お客様から大変好評を得ています

配膳ロボットのカバーは、お客様から大変好評を得ています

辻谷マネージャーと浜松三方原店のスタッフの皆さん

辻󠄀谷マネージャーと浜松三方原店のスタッフの皆さん

<お客様情報>

  • お客様名称:

    和ごはん とろろや

  • 所在地:

    静岡県浜松市西区入野町611-1

  • 業務内容:

    和食の飲食店舗の厨房調理・企画

  • URL:

    https://tororoya.com/

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