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2023年10月5日
コロナ禍に前払いセルフレジを活用しから揚げ専門店「鳥まつ」の省力化に成功
から揚げ専門店「鳥まつ」
ハンディターミナルの活用で電話予約のセルフ会計も実現 株式会社フード・フォレスト から揚げ専門店「鳥まつ」オーナー店長 松本歩氏

JR東尾道駅から東に車で約5分。ロードサイド型飲食店が並ぶ国道2号線沿いにあるから揚げ専門店「鳥まつ」(以下、「鳥まつ」)は、地元で人気の繁盛店。その理由は、大ぶりで満足感の高い唐揚げのボリューム。しっかりとした味付けの唐揚げは、ごはんのおかずとしてもビールのお供としても好評です。また地場メーカーの醤油や味噌を使った味付けのバリエーションや、多彩なサイドメニューも人気です。オーナー店長の松本歩氏はその狙いを説明してくれました。

広島県福山市のから揚げ専門店「鳥まつ」唐揚げや多彩なメニューが人気の繁盛店
広島県福山市のから揚げ専門店「鳥まつ」唐揚げや多彩なメニューが人気の繁盛店

「お客様は、仕事帰りのサラリーマンや揚げ物を中食で用意する主婦など、地元の方々が中心です。毎日来ていただいても食べ飽きないことと、コロナ禍以降の家飲みニーズへの対応という観点からも幅広いメニューを取りそろえることを当初から心掛けています」

ご存じの通り、飼料価格の高騰に伴う鶏肉価格の上昇は、唐揚げ専門店の経営に大きな影響を与えています。それは「鳥まつ」も例外ではありませんが、OES(オーダーエントリーシステム)と釣銭機の活用をはじめとした取り組みは、値上がりの影響を最小限にとどめる上でも大きな役割を果たしています。

OESと釣銭機の転用によって中食業態の省力化に取り組む

実は新型コロナの感染が急拡大した2020年、松本氏は焼肉店も経営していました。そのオープンに際し、取り組んだのがフロア業務の徹底した省力化でした。

「少子化の影響もあり、以前のように学生アルバイトを採用して労働力をまかなえません。焼肉店のオープンにあたって心掛けたのは効率化で、過剰な接客を控えるとともに、省力化できるところは積極的に省力化することで、最小限のスタッフで店が回せる仕組みを目指しました」

好きなタイミングで注げる卓上レモンサワーサーバーの全国に先駆けた導入はその一例です。さらに東芝テック製ハンディターミナル・キッチンプリンタ・POS・釣銭機の連携によりオーダーや会計の大幅な省力化を実現しました。将来想定される人件費の高騰にも対応できる体制を構築しましたが、焼肉店をオープンした半年後にコロナ禍に見舞われました。

客足が伸び悩んだことで焼肉店を閉店。東芝テックの営業担当からの提案により、「鳥まつ」で、焼肉店で使用していたOESとレジ及び釣銭機を利用することを決めます。レジに「前払いセルフ会計」のサブシステムを追加し、設定変更することで券売機仕様に変更しました。

「ソフトのバージョンアップと周辺機器追加で前払いセルフ運用が可能で、券売機のような運用ができると聞き、即座に採用を決めました」

従来のレジ・釣銭機・キッチンプリンタを活用したテイクアウト業態に対応したソリューションの概要は以下のようになります。

お客様がレジと釣銭機を転用した会計レジのタッチパネルで注文商品を選択し、会計を済ませると、レシートと同時に番号付きの引換券が出力されます。注文情報はキッチンプリンタから出力され、調理をスタート。調理を終えた料理は引換券と引き換えにお客様に手渡されます。それにより、店舗スタッフはオーダー対応や精算、現金管理の必要がなくなり、調理に集中することが可能になります。タッチパネルに表示される写真を見ながらメニューを選べる分かりやすい仕組みは、お客様にも好評だといいます。

なお、テイクアウト業態への転換後、「鳥まつ」は会計レジを2台に増設する予定です。その理由を松本氏はこう説明します。

「1台だと紙幣詰まりなどのトラブルがあった場合、対面販売に切り替える必要がありますが、2台体制であれば1台がダウンしてもセルフ販売を継続することができます。従業員への負荷を考えると、対面販売への対応が不要であることはとても助かります。また、当店はメニューが豊富であることもあり、ご高齢のお客様の場合、注文を迷われることもあります。2台体制であれば、早く注文したいお客様をお待たせすることを避けられるようになります」

店内の壁にはメニューがびっしり。松本氏いわくスペースが許す限り増やしていくという

店内の壁にはメニューがびっしり。松本氏いわくスペースが許す限り増やしていくという

ハンディターミナル(手前)とキッチンプリンタ(奥)を利用して省力化を実現し、混雑時でも2人体制で対応が可能です

ハンディターミナル(手前)とキッチンプリンタ(奥)を利用して省力化を実現し、混雑時でも2人体制で対応が可能です

焼肉店で使用していたレジと釣銭機を混雑などに備えて将来的には2台体制にする予定です

焼肉店で使用していたレジと釣銭機を混雑などに備えて将来的には2台体制にする予定です

ハンディターミナルの活用で電話予約のセルフ会計も実現

「鳥まつ」は来店注文のほか、事前電話予約にも対応しています。待たずに持ち帰れると好評の電話予約サービスへの対応において活躍しているのがハンディターミナルです。

予約内容はハンディターミナルに入力され、キッチンプリンタに指示伝票が送られます。予約のお客様が来られると、指示伝票に印字されたバーコードを従業員がPOSで読み込めば、会計の呼び出しができるため、POS操作が最小限に抑えられ混雑を防ぐことが可能となっています。なお「鳥まつ」は、新聞折り込みなどを利用したクーポン配布を積極的に行っていますが、その対応は会計後に現金をキャッシュバックする形で行っています。

前払いセルフレジの導入効果としてまず挙げられるのは、省力化の実現です。お昼時や夕方は注文待ちの行列ができる人気店にもかかわらず、調理を含め1名のスタッフで対応できています。鶏肉価格が高騰する中での競争力維持にもつながっています。さらにいえば、「鳥まつ」の特色である多彩なメニュー提供にもオーダー対応の省力化は大きな役割を果たしています。松本氏は、調理自動化も含め、省力化を積極推進することで、人手不足や原材料費高騰という課題に対応し、よりバリューの高いメニューを提供する考えです。

会計終了後、レシートと引換券の2枚が出力されます。店員の主業務は調理と商品の手渡しだけになりました

会計終了後、レシートと引換券の2枚が出力されます。店員の主業務は調理と商品の手渡しだけになりました

実際に唐揚げを調理する松本氏 取材を快く引き受けてくださりありがとうございます

実際に唐揚げを調理する松本氏 取材を快く引き受けてくださりありがとうございます

<お客様情報>

  • お客様名称:

    から揚げ専門店「鳥まつ」

  • 所在地:

    広島県福山市高西町4丁目4-3-1

  • 業務内容:

    唐揚げの販売

Contact
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