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17の目標を達成する
「自社らしい取り組み」を考えよう

テレビやネットでよく目にするようになったSDGs(エス・ディー・ジーズ)。「カラフルなアイコンの印象は強いけれど、SDGsって結局どう取り組めばいいの?」と、疑問に思っている人も少なくないかもしれません。

本記事では「SDGsの17の目標」や「CSRとの違い」など、企業がSDGsに取り組む上で覚えておきたい基本的な知識についてご紹介します。

そもそも「SDGs」とは?私たちの未来にとって大切な17の目標

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SDGsは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称。2015年に国連サミットで採択された、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された国際的な目標を指します。

SDGsの前身として位置づけられるのが、2000年に国連サミットで採択された「MDGs(Millennium Development Goals/ミレニアム開発目標)」です。MDGsでは、貧困や飢餓、差別の撲滅など、2015年までに国際社会共通で解決すべき8つの目標が掲げられていました。

MDGsは、達成期限となる2015年までに一定レベルの成果を上げましたが、アフリカの一部で調査の手が届かないなど「地域の偏り」があったり、それによって「取り残された人々」が出てきたりするといった指摘もされました。

これを受け、SDGsでは「誰ひとり取り残さない、持続可能な世界の実現」を目指し、先進国と途上国が一丸となって達成すべき17の目標を設定。これらの目標は、大きく社会・経済・環境の3分野と、各分野と横断的に関わる枠組みに分けられます。

(持続可能な開発目標)SDGsの17の目標
社 会
目標1 アイコン 貧困をなくそうあらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ
目標2 アイコン 飢餓をゼロに 飢餓に終止符を打ち、食糧の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する
目標3 アイコン すべての人に健康と福祉を あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する
目標4 アイコン 質の高い教育をみんなに すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
目標5 アイコン ジェンダー平等を実現しよう ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る
目標6 アイコン 安全な水とトイレを世界中に すべての人々に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する
経 済
目標7 アイコン エネルギーをみんなに、
そしてクリーンに
すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する
目標8 アイコン 働きがいも経済成長もすべての人々のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用および人間らしい働き方を推進する
目標9 アイコン 産業と技術革新の基盤をつくろうすしなやかなインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る
目標10 アイコン 人や国の不平等をなくそう国内および国家間の不平等を是正する
目標11 アイコン 住み続けられるまちづくりを都市と人間の居住地を包摂的、安全、回復可能かつ持続可能にする
目標12 アイコン つくる責任、つかう責任持続可能な消費と生産のパターンを確保する
環 境
目標13 アイコン 気候変動に具体的な対策を気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る
目標14 アイコン 海の豊かさを守ろう飢海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する
目標15 アイコン 陸の豊かさも守ろう陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る各分野と横断的に関わる目標
各分野と横断的に関わる目標
目標16 アイコン 平等と公正をすべての人にあらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ
目標17 アイコン パートナーシップで
目標を達成しよう
持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

SDGsの17の目標には、達成に向けたより詳しい「ターゲット」がそれぞれ設定されています。例えば、目標12に設定されているのは「2030年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する」などを含む、11個のターゲット。これらすべてを合わせて「169のターゲット」と呼びます。

「経済」を成長させるには、産業やテクノロジーの発展が欠かせません。その推進のためには、教育と食料が行き渡り、誰もが健康で平等に暮らせる「社会」が必要です。そして、それらすべての土台となるのは、持続可能な「環境」です。

つまり、17の目標や169のターゲットは、それぞれ独立したものではなく、互いに関わり調和し合ってこそ活きるもの。世界中のすべての人が、この調和から取り残されない未来が、SDGsのゴールといえるでしょう。

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CSRとの違いは?自社の強みを活かし成長につなげるSDGs

現在、SDGsは、将来的なリスクを回避し、企業を正しく成長させるためのファクターとして注目を集めています。日本でも、環境に優しいものづくりや働き方の見直しなどに取り組み始めるほか、自社の技術・サービスを活かして、途上国のサポートなどに動き出す企業が増えてきました。

しかし、多くの企業は、いまだ「CSR(企業の社会的責任)の一環としてSDGsを捉えている」というのが現状です。

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CSRとは、
企業が利益だけでなく、
社会へ与える影響についても
説明責任を持つ事業活動

例えば、環境保全のために植林活動を行ったり、文化支援として地域社会向けのイベント実施や文化財の保護を行なったりする活動が、よくあるCSR事例として挙げられます。

このような活動は、社会や環境にとって良い影響を与える一方で、企業の財政状況が好調でなければ行えないといった問題を抱えています。また、企業の本業とはかけ離れたCSR活動も多く、継続性がないことや、社員一人ひとりの十分な理解が得られないといった問題も指摘されてきました。

対してSDGsは、それぞれの企業が得意とするビジネス領域やイノベーションを活かして、社会課題を解決することを目指しています。つまり、自社の強みや事業内容を、社会課題の解決と結びつけやすい点がCSRと異なるのです。

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東芝テックでは、製造や廃棄の工程で環境になるべく負荷がかからないサプライ品を増やしたり、店舗の働きやすさをサポートするソリューションを展開したりするなど、事業や企業活動を通したSDGsの貢献に力を入れてきました。

SDGsの目標の中でも、特に重視しているのは、目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」。自社だけでなく、お客様のソリューションパートナーとして、店舗・オフィス・物流・製造各領域の課題解決に取り組むことで、社会や環境をより良くしていきたいと考えています。

「身近な社会課題」に目を向けることから始めよう

20年、30年後まで事業を長く続けるためにも、SDGsの取り組みを推し進めることは、企業にとって最優先課題といえます。

SDGsの第一歩は「身近な社会課題」に目を向けることから。

次回SDGSは、私たちにとって身近な「ストロー」を例に、SDGsについて考えていきましょう。

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