屋外でもRFIDの利用が可能になった「陸上移動局」の利点と新たな利用シーン

2019年12月25日製造業・物流業 作業効率改善

屋外でもRFIDの利用が可能になった「陸上移動局」の利点と新たな利用シーン

人手不足を解決する方策として、RFIDによる商品管理が進んでいます。例えば、倉庫内における検品作業や小売店の棚卸作業は、商品の一つ一つにスキャンが必要なバーコードよりも、一括スキャンできるRFIDを採用することで、手間を大きく削減し、作業時間を短縮できると分かってきたからです。

制度が改正されてRFIDがもっと便利になる
制度が改正されてRFIDがもっと便利になる

RFタグの情報を読み取る受信機(リーダー)は無線通信機器であり、電波法と総務省によって使用方法が定められています。これまでのRFIDリーダーは、倉庫や工場、小売店などやそれらの周辺など、認定された特定の場所のみで使用が認められていました。
RFIDリーダーを認定された特定の場所だけでなく、複数の場所にまたがって利用したいという要望に応えるために、屋外に自由に持ち出せて、しかも車両などへ搭載して使用できる無線局規格「陸上移動局」が平成31年3月の法改正により、申請可能となりました。

制度が改正されてRFIDがもっと便利になる
制度が改正されてRFIDがもっと便利になる

「陸上移動局」の申請が可能となったことで、これまでよりRFIDがさらに使いやすくなると予想されています。そこには大きく3つの利点があるからです。
まず一つ目は、使用範囲が広がる点です。これまでのように認定された特定の場所だけでなく、日本の陸上であれば、基本的にRFIDリーダーを使うことができます。港湾内でも船が接岸していれば使えます。次に移動中でも使える点です。例えば、走行中の車両でRFIDリーダーが使えるので、利用シーンが広がります。最後の利点としては、これまでは使用する場所や拠点ごとに「構内無線局」の届出が必要でしたが、1台の利用申請で複数の場所や拠点において、移動しながらRFIDリーダーを使えるようになります。
※但し、陸上移動局免許局を使用する場合は無線従事者を選任する必要があり、運用には第三級陸上特殊無線技士以上の資格が必要となります。

これらの利点により、これまでRFIDの導入や運用が難しいとされていた場所や、複数の場所にまたがった利用ができるようになり、利活用の幅が広がり、さまざまな業務の効率を高められると期待されています。

陸上移動局の3つのメリット
陸上移動局の3つのメリット

「陸上移動局」が申請可能となったことで、現在RFIDを運用している場所以外の屋外はもちろん、日本の陸上であれば、どこでもRFIDリーダーが使えるようになりました。
例えば、物流の現場では、トラックなどの運送車両にRFIDリーダーを設置、もしくは携行して移動すれば、出先の施設にRFIDリーダーがなくてもRFタグによる管理が可能になります。複数の拠点間で、シームレスな物流管理が実現します。

新しい活用方法として期待されるのは、イベントや交通インフラにおける活用です。マラソン大会のタイム計測への活用などが代表例ですが、その他にも野外イベントにおける入退場管理などにも有効です。交通インフラでの活用シーンでは、高速道路の点検を移動車両で行えることや、列車の車両点検や位置管理などの利用が要望されています。

何ができるようになるのか?
何ができるようになるのか?

東芝テックのRFIDハンドリーダー「UF-2200」は、読取距離や読取速度をアップした高出力タイプがありますが、こちらも法改正により使用したい場所に持ち運んでの利用ができるようになります。
「陸上移動局」が申請可能となったことによって、より便利で手軽に導入できるようになった「RFIDソリューション製品」を、この他にも多数ご用意しておりますので、お問合せの際は弊社にご相談ください。

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