課題として浮上した物流什器の効率的な運用

メーカーから店頭へと至る商品の流れを縁の下で支えているのが、カゴ台車やパレット、ドーリ、オリコンなどの物流什器です。スムーズなトラックへの積み込み、積み下ろしや倉庫内のマテリアルハンドリングでは、物流什器は欠かすことができない存在です。一方で、物流什器は一カ所に滞留することや行方不明になってしまうことも珍しくありません。物流什器の不足は物流そのものの遅延にもつながるだけに、その管理は大きな意味を持ちます。しかし季節変動などによる什器の適正量による効率的な運用は、多頻度小ロット化や共同配送による物流経路の複雑化もあり、決して簡単ではない実情があります。

※「ＡＩカート」は、東芝テックが出資した小売店向けシステムの開発を手掛けるIMAGR Holdings Limited（本社：ニュージーランド）のカートシステムです。

出入庫自動管理の課題をRFIDが課題を解決

カゴ台車やパレットなどの物流什器は、トラックから積み下ろされた後、そのまま物流拠点内の作業に利用されることが一般的です。物流什器は多くの場合、納品時に届けた数量と同じ数量を回収する「等枚交換」と呼ばれる方法で管理されていますが、必ずしも納品時に対応数量を回収できるとは限りません。そのため正確に管理するには、什器の所在を可視化することが不可欠になります。
この課題は、微小なICチップを搭載したRFIDタグを物流什器に添付し、物流プロセスに対応する形で入出庫を管理することで容易に解決することが可能です。RFID物流什器管理システムRF Bellapassaは、物流什器の管理を見える化するソリューションです。

クラウド型で即座に運用を開始することが可能

RF Bellapassaは、サーバーを用意する必要なく運用できるクラウド型のサービスである点が第一の特徴です。またさまざまな業務ルールへの対応がパラメータ設定で行えるため、カスタマイズの必要がない点もポイントです。上位システムと接続することなく、低コストで運用をスタートすることができます。RFID読み取り用ハードウェアはハンディ型RFIDリーダのほか、通過するだけで自動的にRFIDタグを読み取るゲート型リーダの利用も可能。管理業務の大幅な省力化に貢献します。

誤配送を防止し、配送品質を向上

RF Bellapassaのもう一つの大きな注目ポイントは、物流什器の所在／通過や等枚交換に関する機能に加え、什器RFIDを配送先店舗にひもづけることで配送品質の管理にも役立てられる点です。それぞれの機能に対応したソリューションはこれまでも存在しましたが、そのすべてにオールインワンで対応するソリューションは国内初。誤配送防止を通し、リカバリ工数や配送コストの削減にも貢献します。