IT資産管理とPC管理とライセンス管理について

IT資産管理という言葉を聞いて、PCなどを台帳管理する作業を連想する人は多いはずです。それも大切なことですが、IT資産管理が意味するものはそれだけはありません。
PCを例にその役割を考えてみましょう。企業では新入社員の入社やより高性能な機種の新発売を受け、頻繁にPCを買い足していくことが珍しくありません。それに伴い管理が行き届かないPCが増えることは、いくつかの問題を生みます。
一つは、オフィスソフトの無駄なライセンスコストが発生する可能性です。ライセンスがハードに紐づけられたライセンス契約の場合、こうしたムダが生じることが珍しくないため注意が必要です。

管理不行き届きはセキュリティリスクにつながる

それ以上に大きな問題が、管理不行き届きでOSや各種ソフトの更新プログラム適用が適切に行われないPCの存在が、セキュリティリスクにも直結する点です。

PCの運用状態の把握が業務効率化につながる

また業務をスムーズに遂行する上では、PCが常に最適な状態で稼働していることが求められます。そのためにはハードディスクの残り容量の把握や、安全性が確認されたソフト以外の運用を制御できることが大切になります。

IT資産管理ツールは情報システム部の救世主？

IT資産管理は、ソフトウェア管理やセキュリティ対策、さらにはトラブル回避という観点も含め行う必要があることが分かります。とはいえ、情報システム部門を持つ企業であっても、個別PCの管理まではなかなか手が回らないのが実情です。
こうした課題に対応するのがIT資産管理ツールと呼ばれるソフトウェアです。社内の「どの部署に」、「どんな端末が」、「何台存在するか」というハードウェアの管理に加え、すべての端末に「ウイルス対策ソフトがインストールされているか」、「最新のセキュリティ更新プログラムが適用されているか」など、各端末のソフトウェア管理まで一元的に行う機能が備わることが一般的です。

厳密なライセンス管理もIT資産管理ツールなら楽々

また近年はソフトウェアライセンスの管理も、企業にとっての課題の一つとして浮上しています。ソフトウェアは著作物であり、その権利は著作権法によって保護されています。不正コピーや使用許諾の範囲を超えたインストールは著作権法に抵触するため、法令遵守という観点では、ソフトウェアライセンス管理をより厳密に行うことが求められています。IT資産管理ツールは、ソフトウェアライセンス管理という観点でも意義を持っています。