コスト削減だけじゃない!
企業がコワーキングスペースを活用すべき
5つのメリットを紹介

2024年11月22日

コラム

■業種・業態:一般オフィス  
■キーワード:コワーキングスペース/コスト削減/フリーランス/リモートワーク

コワーキングスペースのイメージ画像

コワーキングスペースはフリーランスや個人事業主だけでなく、企業にとっても大きな活用メリットのある施設です。本記事では、活用事例とともに企業がコワーキングスペースを活用するメリットを解説します。

近年、「コワーキングスペース」という言葉を耳にする機会が増えました。コワーキングスペースはフリーランスや個人事業主の作業スペースであるイメージが強いかもしれませんが、実は企業が活用するうえでも大きなメリットがあります。

本記事では、企業がコワーキングスペースを活用することで得られる5つのメリットをご紹介します。具体的な活用事例やコワーキングスペース選びのチェックポイントも解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

コワーキングスペースとは

コワーキングスペースとは、企業や個人が一緒に使う仕事場のことをいいます。「一般社団法人 大都市政策研究機構」の調査によると、全国のコワーキングスペースの施設数は2019年6月時点で799施設でしたが、2022年12月には2,129施設と急増しました。

グラフ画像「コワーキングスペース施設数の推移(地方ブロック別)」

出典元:一般社団法人 大都市政策研究機構

その要因の一つに、2020年に流行した新型コロナウイルスの影響でテレワークを導入する企業が増え、コワーキングスペースの需要が高まったことが挙げられます。また、フリーランスや個人事業主のオフィスとして、さらには資格試験の勉強場所として利用する会社員が増えており、多様な働き方に応える場として支持を集めています。

コロナ禍が落ち着き、出社の流れが戻りつつある中でも、柔軟な働き方へのニーズは高まる一方です。働き方改革の推進や、リモートワークとオフィスワークを組み合わせた「ハイブリッド型勤務」への移行により、企業や個人が「必要な時に利用できるスペース」としてコワーキングスペースを選ぶ動きは今後も続くと予想されます。

企業がコワーキングスペースを活用する5つのメリット

コワーキングスペースのイメージ画像2

企業がコワーキングスペースを活用すると、次のようなメリットが得られます。

それぞれのメリットについて、順番に見ていきましょう。

メリット1. オフィス維持にかかるコストを削減できる

企業がコワーキングスペースを活用することで、オフィスの維持にかかるコストを削減できます。

賃貸オフィスを契約すると、毎月の賃貸料のほか、水道光熱費や通信費などを毎月支払う必要があります。一方、コワーキングスペースの月額プランには、賃貸料や水道光熱費、通信費などが含まれているため、ランニングコストを抑えることが可能です。

また、モニターや複合機などがある施設であれば備品の購入費もカットでき、初期費用の削減にも役立ちます。

メリット2. オフィスの拡大・縮小がしやすい

オフィスの拡大や縮小がしやすい点も、コワーキングスペースを利用するメリットの一つです。

コワーキングスペースにはさまざまなプランがあり、個室プランや固定席プラン、フリーアドレスから好きなプランを選択できます。そのため、「初めはフリーアドレスでその日空いている席を利用し、事業規模が拡大したら個室プランを契約して複数の社員で利用する」といったフレキシブルな活用が可能です。

賃貸オフィスだと移転作業や追加コストが必要ですが、コワーキングスペースだと必要なときに必要なだけのスペースを確保できます。事業規模やプロジェクトに応じて柔軟に対応できるのは大きなメリットです。

メリット3. 社員のリモートワークを支援できる

コワーキングスペースを利用することのメリットに、社員のリモートワークを支援できることが挙げられます。

社員のワークライフバランスを考慮して自宅での作業を推奨する企業も増えていますが、自宅だと集中できなかったり、設備が整っていなかったりするケースもあります。その点、コワーキングスペースは集中して仕事に取り組める環境が整っているため、リモートワーク対応の社員も快適に作業を進められます。

全国展開しているコワーキングスペースの全拠点を利用できるプランを契約すれば、出張先でもコワーキングスペースを利用可能です。詳細は後ほど「コワーキングスペースの活用事例3選」にて解説します。

メリット4. 他の企業やフリーランスと交流できる

コワーキングスペースは、さまざまな企業やフリーランスが集まる場所です。職種や業種の異なる人々が利用しているため、交流を通して新たな視点やアイデアを得られる可能性があります。また、新たなビジネスパートナーやクライアントとの出会いにつながることも考えられます。

メリット5. 企業のブランド力向上につながる

コワーキングスペースというオープンな場を利用していることから、"外部との交流も盛んに行う積極的な企業である"というブランディングにつながることも、コワーキングスペースを活用するメリットの一つです。

人材募集をする際にも、"社員がリモートワークしやすい環境を整えている企業である"という印象を与えられます。

コワーキングスペースの活用事例3選

コワーキングスペースのイメージ画像3

ここでは、コワーキングスペースの活用事例を3つ紹介します。

  1. オフィスとして活用する
  2. サテライトオフィスとして活用する
  3. イベントやセミナーの会場として活用する

具体的な事例から、自社での活用をイメージしてみましょう。

事例1. オフィスとして活用する

基本的な使い方として、毎日出社するオフィスとして活用する方法が挙げられます。月額プランを契約することで、ランニングコストを抑えたオフィス維持が可能です。

コワーキングスペースの中には朝早くから営業している施設もあるため、フレキシブルタイムを活用したい社員の柔軟な働き方支援にもつながります。

事例2. サテライトオフィスとして活用する

顧客訪問や出張が多い企業であれば、外出先でのサテライトオフィスとしての活用もおすすめです。

【サテライトオフィスとは】
会社のオフィスとは離れた場所に作られた小さなオフィスのことを指す

外出先で次の予定まで時間が空いているときにカフェで作業している人も多くいますが、セキュリティ面や場所探しにかかる労力などが懸念されます。

その点、拠点数が多いコワーキングスペースの「全拠点を使えるプラン」を契約すれば、外出先でもセキュリティの整った環境で快適に作業できます。情報漏洩を防ぐうえでも、サテライトオフィスとしての活用はおすすめです。

事例3. イベントやセミナーの会場として活用する

コワーキングスペースによっては、貸し切ってイベントやセミナーを行う会場として利用することも可能です。自社が得意とする内容についてのセミナーを開催すると、新たなクライアントとの出会いにつながる可能性もあります。

オフィスだけではなく、交流の場にできるのもコワーキングスペースの良い活用方法といえます。

コワーキングスペースを選ぶ際のチェックポイント

チェックポイントのイメージ画像

コワーキングスペースを選ぶ際、「料金体系・プラン」を特に気にする人がいるかもしれませんが、実はそれ以外にも次のようなチェックポイントが存在します。

  1. 必要な設備やサービスが備わっているか
  2. 利用しやすい立地にあるか
  3. セキュリティ対策が整っているか

後悔のないコワーキングスペース選びをするために、上記3つのポイントも併せて確認しましょう。

ポイント1. 必要な設備やサービスが備わっているか

コワーキングスペースによって、設備やサービスに違いがあります。例えば、机とイスだけ置かれているシンプルな施設もあれば、複合機の利用やサブモニターの貸出、宅配物の預かりなどに対応している施設もあります。

そのため、オフィスとして長く利用することを考えている場合は、設備やサービスが充実している施設がおすすめです。契約前に内覧して、設備やサービスの詳細を確認しましょう。

ポイント2. 利用しやすい立地にあるか

コワーキングスペースをオフィスとして頻繁に利用する場合、アクセスの良さは重要です。最寄り駅から近ければ、社員だけではなく来客もアクセスしやすくなります。

また、コワーキングスペースの近くに飲食店やカフェ、コンビニがあると、ランチやミーティングで活用できるため便利です。内覧時には、周辺施設も併せてチェックしましょう。

ポイント3. セキュリティ対策が整っているか

コワーキングスペースを選ぶときは、セキュリティ対策も確認しましょう。例えば、24時間監視カメラが作動している、入退室の管理システムを導入している、鍵付きのロッカーがあるなどです。

また、他の利用者も周りにいることを考えると「会議の内容が聞かれてしまうかもしれない」とコワーキングスペースを利用しづらくなってしまうことが考えられます。そのため、オンライン会議を行う機会が多いのであれば、個室のテレフォンブースや貸し会議室があるコワーキングスペースを選ぶのがおすすめです。ただし、個室はオプション料金が別途必要な場合もあるため、併せて確認しておくと安心でしょう。

コワーキングスペースを活用して事業拡大につなげよう

コワーキングスペースのイメージ画像4

コワーキングスペースは、コスト削減だけでなく、柔軟な働き方やリモートワークを支える場として注目されています。多様なプランがあるため、事業規模やプロジェクトに応じた柔軟な対応が可能です。

また、オフィスとしてだけでなく他の企業やフリーランスとの交流の場として活用することで、新たなクライアントと出会うきっかけにも成り得ます。事業拡大につなげるためにも、ぜひコワーキングスペースの活用をご検討ください。

※当記事は2024年11月時点のものです。
時間の経過などによって内容が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。