これって正しい?敬語の使い方
第5回 アルバイト敬語

2025年7月15日

お店づくりトピックス

■業種・業態:小売業  
■キーワード:アルバイト敬語/言葉遣い/若者言葉

これって正しい?敬語の使い方のイメージ

敬語は接客の基本。よかれと思って使用している敬語に対して、相手が不快に感じている場合があります。正しい敬語の使い方を知り、お客様に好印象を与えましょう。

なぜ間違いかを知り 心を込めた正しい言葉遣いで接客を

飲食店や小売店などの接客時に使われることが多い特徴的な言葉遣いがあり、「アルバイト敬語」などと呼ばれています。すでに接客用語として定着し、違和感を覚えない人もいるかもしれませんが、文法的には誤りであり、中には不快に感じるお客様もいます。

接客で使う言葉はある程度限られています。なぜ間違っているのかをきちんと理解し、心を込めた正しい言い方を覚えておきましょう。また、日常会話でよく使われるカジュアルな「若者言葉」の使用も控えることで、お客様に良い印象を与え、満足度を向上させることができます。

敬語の使い方イメージ画像
「本日のお勧めメニューになります」「お会計は900円になります」など、いろいろな場面で使われている「〜になる」は、本来はある状態から別の状態に変化することを言います。「〜でございます」がより丁寧な言い方です。
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お客様が話したことを確認する際などに「よろしかったでしょうか」と聞くスタッフがいますが、現在起きていることに対して過去形を使う必要はありません。「よろしいでしょうか」と現在形を使いましょう。
敬語の使い方イメージ画像
「~のほう」は複数の選択肢の中から1つを指すときに使われる言葉であり、「ほう」は余分です。ただし複数の注文があり、「そのうちの1つをお持ちしました」と言いたい場合は、この表現でも間違いではありません。
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レジでの会計の際によく聞くフレーズですが、「から」は場所や時間などの始まりを示す言葉であり、お金の受け渡しに使うのは不適切です。シンプルに「○円をお預かりします」と言いましょう。

ビジネスで「若者言葉」はNG!

「マジ」「ヤバイ」「ぶっちゃけ」等、若者の間で普通に使われている言葉は、ビジネスの場では控えましょう。

敬語の使い方イメージ画像
「~的に」という曖昧な言葉遣いは相手に伝わりにくい表現です。「よい・よくない」と相手にきちんと伝わる言葉に言い換えます。
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状況がはなはだしいという意味で「めっちゃ」や「超」などを使う人がいますが、「とても」「非常に」に言い換えるのが適切です。
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「とりあえず」という言葉は場当たり的で軽い印象を与えます。「取り急ぎ」「ひとまず」などに言い換えましょう。
敬語の使い方イメージ画像
「できる限り早く」の意味で使われている「なるはや」は「早急に」に言い換え、「かしこまりました」と答えるとより丁寧です。

監修:川道映里(かわみち えり)
徳島文理大学短期大学部講師

※当記事は2025年7月時点のものです。
時間の経過などによって内容が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。