対面式セルフ導入事例

スタッフのレジ業務負荷を軽減するPOSシステム
患者様の気持ちに寄り添うチェックアウトを実現

医療法人社団奨寿会 アクトタワークリニック

医療法人社団奨寿会 アクトタワークリニックのイメージ画像

赤ちゃんを望まれる方々に最適な治療で妊娠にいたってもらうことを目指す医療法人社団奨寿会 アクトタワークリニックの課題は、高額紙幣による現金精算に携わるスタッフの業務負荷の軽減でした。不妊治療という非常にデリケートな医療は、患者様の気持ちに寄り添ったチェックアウトが望まれます。対面式セルフは、課題解決の最適解として成果につながっています。

※2025年8月時点

QT-30(ShopWorks 7G)+ VT-330(自動釣銭機)

  • 導入時期

    2023年12月

  • 導入目的

    スタッフの業務負荷軽減と患者様の利便性向上

  • 課題

    スタッフの現金取り扱いのストレス解消

    患者様を待たせてしまう手作業の現金確認

  • 効果

    レジの開け閉めや現金精算などの業務負荷の軽減

    患者様によるスムーズなチェックアウトを実現

人の"妊娠力"を最大限生かし
治療データに基づく不妊治療

医療法人社団奨寿会 アクトタワークリニックは、浜松駅に隣接する浜松アクトタワーの7階で開業する不妊治療専門クリニックです。院長の松浦 俊樹 医学博士は、人間が本来持っている"妊娠力"を最大限生かすことが最も大切なことと考え、体外受精症例数42,000周期以上という豊富な経験と膨大な治療データに基づいた先端の不妊治療を行っています。

2013年に開業したアクトタワークリニックでは、赤ちゃんを望む方々に最適な治療で妊娠にいたってもらうことを目指し、2019年には東京AMHクリニック銀座を開業。医療法人としては2つのクリニックを運営しています。

「2022年から不妊治療の多くの施術が保険適用となりました。保険適用前は、高額な自費診療のためハードルが高いイメージがありましたが、現在は若い方々の施術希望が増えている印象があります。妊娠から出産を望まれる方々に、先進医療を含む最適な不妊治療を選択できるよう設備を整えていきたいと考えています。社会全体に貢献することを理念として、その結果、少しでも少子高齢化の軽減につながるとよいですね」と話すのは、クリニックの事務全般を担当する事務長の坂口 晃也氏。

坂口氏は、前職で不妊治療を中心とした医療機器の販売に携わっており、先進医療の導入にも貢献。「卵子凍結」といった先進技術の拡充にも積極的に取り組み、患者様に最適な不妊治療の提供を目指しています。

不妊治療が保険適用され、施術金額のハードルが下がったこともあり、25歳から30歳の若い世代の利用が増えています。社会における女性のキャリア形成の重要度が増したことで、いつ出産するのかを選択できるのは非常に重要です。今後、アクトタワークリニックの担う役割に大きな期待が寄せられています。

坂口 晃也氏のイメージ画像
▲医療法人社団奨寿会 アクトタワークリニック 事務長 坂口 晃也氏
浜松市内を一望できる開放的な待合室のイメージ
▲待合室からは浜松市内を一望できます
プライベートを確保した個室診察室のイメージ
▲診察室は個室によりプライベートを確保

保守更新のタイミングで
自動釣銭機をプラス提案

クリニックの開業当時、松浦院長は、高額紙幣を取り扱う際にスタッフが感じるストレスを無くしたいと考えていました。自動精算機の導入を検討しましたが、条件が合わず導入を見送りました。

現金の取り扱いを減らすためにクレジットカードによる決済端末を導入していますが、患者様が増えるにしたがって、高額紙幣による支払いの比率も高まります。レジの開け閉めの手間や違算金の発生もゼロでないことが課題となっていました。また、高額紙幣を数える時間で患者様を待たせることにも改善が必要でした。

月日は流れ、開業時に導入したPOSシステムは10年近く経過し、保守更新が迫っていました。このタイミングで東芝テックから提案されたのは、新たに流通する新紙幣への対応と新型コロナウィルスの感染拡大を抑制する対面式のセルフレジでした。

2023年11月にQT-30(ShopWorks 7G)と自動釣銭機の導入が決定。決め手となったのは、松浦院長の念願であった自動精算の導入によるスタッフの業務負荷の軽減です。

「スタッフへのヒヤリングと患者様への使い方をすり合わせ、必要な機能を洗い出し問題点を解決するまでは大変でしたが、入念な打ち合わせの甲斐があり実際の導入はスムーズでした。大きな作業としては、新しいレジを設置する際に、患者様の利便性を考えて、カウンターの一部を加工することでした。カウンターの上にPOSシステムを設置すると自動釣銭機の位置が高く使いづらいと考えたからです。1枚板のカウンターを切断し、その中に設置しています。工事は工務店にお願いしたのですが、東芝テックさんには工事日に立ち会っていただき、きれいに設置できたと思います」(坂口氏)

カウンターに組み込まれたQT-30とVT-330のイメージ画像
▲導入されたQT-30(ShopWorks 7G)と VT-330(自動釣銭機)
カウンターの上に設置され使いづらいイメージ
▲カウンターの上に設置すると位置が高く使いづらくなります
切断したカウンターにレジと自動釣銭機を設置したイメージ
▲カウンターを切断し、その中にレジと自動釣銭機を設置

スタッフの業務負荷の低減
スムーズなチェックアウト

「今回の入れ替えの目的の1つは、スタッフの業務負担を軽減することです。入念なヒヤリングと打ち合わせを基に進めた結果、導入意図は共通理解が得られ、ネガティブな感情はなかったと思います。導入後は精算時に現金を数える手間がなくなり、期待通りの効果がありました。スタッフからは、むしろもう少し早く入れてほしかったとの意見がありました。運用を開始した当初は、患者様が不慣れな部分の説明が必要かもしれないという話はしていました。ところが患者様の多くは自動釣銭機を経験済みのようで、クレームは本当に少なかったですね」(坂口氏)

自動釣銭機による精算は、大手コンビニエンスストアが採用したこともあり、利用者の抵抗はあまりないようです。むしろ自分で精算したほうが、楽だという感覚のお客様が増えています。スタッフとのやりとりは時間がかかるというイメージがあり、あまり会話をしたくない人にとっても対面式セルフが好まれているという意見もあります。

「不妊治療には、人に知られたくないというデリケートな部分があるので、精算では必要以上に会話をしたくない、早く終わらせたいという気持ちが患者様にはあると思います。スタッフとのやりとりに時間がかかるより、患者様が自身のタイミングで精算できるのはプラスだと思います。新紙幣への対応も期待通りですし、コロナ禍の際の濃厚接触の不安も解消されました。逆に、現金のみの精算で、レジや自動釣銭機を使わないとなると患者様からもスタッフからもクレームが出ると思います。もう以前のやり方には戻れませんね」。(坂口氏)

2023年12月から運用を開始していますが、導入以来、トラブルなく順調に稼働しています。

治療費精算のやり取りが必要最小限となったイメージ
▲治療費精算のやり取りは必要最小限となりました
入れ替えた新しいPOSシステムのイメージ
▲入れ替えた新しいPOSシステム
受精卵を保存する凍結保存容器のイメージ
▲受精卵を保存する凍結保存容器

医療DXへの取り組みと
東芝テックに期待すること

アクトタワークリニックは、医療DXへの取り組みとして、開業当時から電子カルテとレセコンを導入しています。今回の入れ替え提案では、レセコンより出力したバーコードで精算する予定でしたが、レセコン側のメンテナンスが複雑になるため、より現場に適した方法に方針転換しました。

「将来的には、バーコードが印刷された紙をレジで読み込んで精算する方式を目指しています。精算をすべて患者さんにやってもらうことで、スタッフの負荷を軽減したいこともありますが、患者さんの気持ちに少しでも寄り添いたいと思います。今後も医療DXへ取り組み、患者様へ最適な治療を提供するためにも東芝テックさんの得意分野で最新情報を提供いただいて、それに合わせて変えていきたいですね」(坂口氏)

スタッフの皆さまのイメージ画像
▲スタッフの皆さま、取材にご対応いただきありがとうございます

※当記事は2025年8月時点のものです。
時間の経過などによって内容が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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