POSシステム導入事例
地域密着のスーパーマーケットがレーン型セルフを導入
繁忙期のレジ業務の混雑解消とお客様の利便性向上に貢献
株式会社さえきセルバホールディングス

全国に57店舗のスーパーマーケットを運営する株式会社さえきセルバホールディングス。各エリアで地域に根ざした事業を展開し、それぞれの地域でお客様の健康で豊かな食生活をサポートしています。昨今の課題である人手不足が深刻さを増す中で、フルセルフレジを導入し省人化と効率化を実現しています。またPOSシステムの効率的な運用を目指し、2023年7月よりレーン型セルフの導入検討を行い、2023年12月に入れ替えを行いました。
POSシステム
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導入時期
2023年12月~
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導入目的
お客様の利便性向上とPOSシステムの効率的な運用
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課題
人手不足によるレジ業務の負担を軽減したい
増加傾向にあるキャッシュレス決済への対応
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効果
レーン型セルフとフルセルフレジにより人手不足を解消
買上点数によりお客様は利用するレジの選択肢が広がった
地域のお客様の健康な身体づくりに貢献する
ローカルスーパーマーケット経営
株式会社さえきセルバホールディングスは、4つのエリア別事業会社が東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、山梨、静岡、島根、鳥取の一都八県で57店舗(2024年11月現在)を運営しています。1979年11月、東京都国立市に個人商店「国立市石田フレッシュショップさえき」の創業からスタートした店舗運営は、2000年には多店舗展開を開始し、管理部門を効率化しながらもそれぞれの店舗はエリア別事業会社で運営するスタイルを構築。地域の食文化の発展とお客様の健康な身体づくりに貢献する地域密着型のローカルスーパーマーケット経営を行っています。


アルバイトとして同社に携わり、現在は最新機器の導入検討からオペレーションの効果的な運用を検討する、さえきセルバホールディングス 管理部システムマネージャー 中野 滋夫氏は、東芝テック製品の印象についてこう話します。
「入社して24年になります。アルバイト時代から数えると30年近くになりますね。他社製のレジを使用していた時期もありました。東芝テックのPOSシステムは、基本性能が充実している点を評価しています。例えば、他社製品ではカスタムが必要な場合でも標準機能で対応できる点です。エリアが異なる地域で多店舗を運営しているのでカスタム機能が1つ入るとバージョン管理が煩雑になります。少しの変更であれば、設定の変更で対応できるので、東芝テックの製品を採用しています」


通常レジからレーン型セルフの入れ替えで
お客様がチェックアウトを選べる運営を実現
数年前のコロナ禍は、レジ業務に大きな変化をもたらしました。濃厚接触をさけるためにフルセルフレジの導入や金銭のやり取りを低減する自動釣銭機の導入、そしてキャッシュレス決済の比率向上などです。
「コロナ禍では、お客様から対面式のレジに不安があるという声がありました。そのためフルセルフレジを導入していましたが、コロナ禍が収束するにしたがって、本来の小売業の接客として正しいのかという疑問もありました。一方でさえきカードの運用を含むキャッシュレス決済の比率の高まりもあり、最適解を見つけられず悩んでいました。その頃に東芝テックから『レーン型セルフ』の提案がありました」(中野氏)
レーン型セルフとは、チェッカーとお客様で作業を「分担」することで、効率的なチェックアウトを実現するお客様会計レジのことです。
同社では、お客様が望まれるチェックアウトを選べる運用を目指し、レーン型セルフの導入検討を2023年7月より行い、老朽化した通常レジの4台をレーン型セルフ4台に入れ替えて2023年12月から運用をスタートしています。

「セルバ本店ではレーン型セルフ4台とフルセルフレジ6台の構成で運営しています。利用比率は6対4ほどです。キャッシュレスの比率は、フルセルフレジが48%、レーン型セルフが42%くらいで推移しています。買上点数はフルセルフレジが平均で8.7点、レーン型セルフが13.2点と明確な差が出ています。例えば、飲料1本など点数が少ない場合は、フルセルフレジを利用し、たくさんお買い上げの際は、レーン型セルフを利用するといったお客様自身でレジを上手く使い分けていただけているようです。レーン型セルフは、1時間で60回弱の決済ができるので、特売日などの繁忙期には助かっています」(中野氏)


新しいレーン型セルフの導入には不安はなかったのだろうか。山梨さえき レジ部 トレーナーの米山 美沙氏は、こう話します。
「新しいシステムの商品登録は従来通り店舗スタッフが行い、お客様はお支払のみを行う形なので大きな不安はありませんでした。これまでのレジと同じくレジ接客を行い、お会計へご案内しています。当店ではフルセルフレジが稼動していることもあり、お客様自身がレジを操作することに抵抗感が少ない店舗だと思います。既に多くのお客様はお会計操作に慣れていらっしゃるので、お困りの際でもすぐにサポートができています。フルセルフレジは、お客様のペースで操作されるので戸惑っている方を中心にサポートしています。レジは店舗の中でお客様をお迎えする窓口と考えています。アテンダント含めた対応するスタッフがより丁寧に接客できる環境の構築を心がけています」


チェックアウトソリューションで
東芝テックに期待すること
スーパーマーケットなどの小売業でも人手不足が深刻な問題として浮上しています。働き手の採用が難しい状況のなかで、将来的には機械に頼れるところは機械に任せてスタッフは接客に注力するといった工夫が必要となりそうです。
「現在、レーン型セルフは他店舗でも稼動しています。鳥取の店舗では、セルバ本店と同じ構成のPOSシステムが稼働しています。今後、ますます人手不足が深刻化し、限られた人材による店舗運営が必要となる一方で、高齢のお客様のサポートも必要になります。その双方を解決するための方策としてフルセルフレジとレーン型セルフの並行運用を考えています。今後はチェックアウト運用の更なる効率化に加え、お客様の買物の場をより良くできるソリューションの提案を期待しています」(中野氏)
地域密着のローカルスーパーマーケットを全国各地に展開する同社は、今後も「安心と安全を食卓へ届ける」という使命感の中でお客様の満足度を向上し、さらなる企業の成長を目指しています。東芝テックは、さまざまなIT技術と優れたソリューションの提供で同社をサポートする考えです。

※当記事は2024年12月時点のものです。
時間の経過などによって内容が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
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