導入事例
「エコ」を掲げる企業だからこそ、導入に迷いなく動いた
企業理念を、お客様と共に体現する
株式会社エコス
業務部長 兼 営業企画部長 兼 販売促進担当マネジャー
齊田 純児様
※情報は取材時のものです
関東を中心にスーパーマーケットを幅広く展開する株式会社エコス様は、エコスアプリとスマートレシートを連携し、ハウスプリペイド型電⼦マネーでの支払いやポイント残⾼、そしてレシートの確認が⼀つで完結する『お財布アプリ』の実現を目指しています。
「スマートレシート」導入の大きなきっかけは、お客様の利便性向上でしたが、将来的には企業理念の実現に向けたブランディングにも繋がると強調します。企業として環境保全の取り組みに、スマートレシート導入がどのように寄与するのか。導入のきっかけから成果や今後の展望について伺います。
株式会社エコス
株式会社エコス
関東を中心に展開する、⾷料品を中心としたスーパーマーケットチェーン。傘下には、株式会社たいらや、株式会社マスダ、株式会社与野フードセンターなどを抱える。地域に⾼品質な商品を提供するとともに、リサイクルや循環型農業など環境に配慮した経営にも注力している。
- グループ店舗数:
- 129店舗(2023年2⽉末時点)
- 本社所在地:
- 東京都昭島市中神町1160-1
- 設立:
- 1965年12月
- 資本金:
- 3,318百万円(2023年2⽉末現在)
エコを掲げる企業だからこそ、導入に迷いなく動いた
スマートレシート導入の経緯①
他社のスーパーマーケットで電子レシートの利用が増えていると耳にしたことに加え、同じ頃、東芝テック様からも「スマートレシート」をご紹介いただいたことで導入に向けた検討を始めました。
エコスは社名に「エコ」を掲げる企業です。資源の無駄遣いをせず環境に配慮しながら、お客様にとってお買い得な商品の提供を心がけていますから、紙のレシートが出ないスマートレシートの導入は、環境にもお客様にも良いことだと考えました。社内の賛同もすぐに得られ、「すぐにやるべきだよ!」と頼もしい声も聞かれました。
⽀払いもポイントもレシートも、すべてをひとつにまとめて
「お財布になる」エコスアプリへ
スマートレシート導入の経緯②
さらに、自社アプリとの連携に期待が持てたことが導入を決定づけた大きな理由です。エコスグループ全店で利用できるエコスアプリは、ハウスプリペイド型電子マネーでの支払い機能やポイント残高を確認できるアプリです。当社はこれをお客様にとっての“お財布”にしてほしいと考えています。つまり、お金やポイントカードなど財布の中身すべてを機能として集約したいのです。だからこそ領収書やレシートが収納される先もアプリとするのが自然な発想であり、スマートレシートを連携することで、支払いもポイントもレシートも、すべてをひとつにできる。エコスアプリが『お財布アプリ』に仕上がりました。
⾮接触の促進が、お客様の安心に
コロナ禍でのスマートレシート導入
2022年7月、コロナ禍でのスマートレシート稼働となりましたが、導入直後からお客様にも従業員にも高い評価をいただきました。支払いもレシートもアプリで完結するため、レジではお会計が非接触となります。コロナを機に、お金やレシートを受け渡すことに抵抗のあったお客様ニーズにもお応えすることができました。さらに、受け渡しが無いことは、会計時間の短縮にも繋がりました。小銭を探す手間も、レシートをしまう手間もなく、すべてがスムーズ。エコスアプリの電子マネー決済とスマートレシートの利用率が高い店舗と低い店舗では、「レジの待ち時間がまったく違う」との従業員からの声もありました。レジの行列が解消されれば、店舗内が「密」になりません。スマートレシートを導入したことでお客様に「安心」を提供できたのではないでしょうか。
お客様も従業員も、お得に便利に使う
アプリ連携促進施策
お客様向けにはスマートレシート利用促進プロモーションを定期的に実施しています。これは、エコスアプリとスマートレシートを新たに連携することで一定のポイントが付与されるサービスです。キャンペーンをきっかけにスマートレシートを知っていただき、実際に体験することで、“電子レシート習慣”が定着するといいですね。
そして、当社の従業員にもスマートレシートを積極的に利用してもらっています。幸いエコスグループの従業員には新しいもの好きが多く、スマートレシートもすぐに興味を示してくれました。従業員自身が使いこなすことで、お客様におすすめでき、使い方の分からないお客様にもご説明できます。スマートレシート導入後に、お客様からのクレームがほとんどないのは、従業員がしっかりと機能を理解し、対応できているからかもしれません。
アプリのアクティブ率約80%を維持
エコスアプリとスマートレシートの相乗効果
エコスアプリをダウンロードしているお客様の⽉間アクティブ率は70~80%ほど。これはかなり高い数字です。そのうち30%以上が、スマートレシートと連携済みです。上位の店舗ではエコスアプリとの連携率が40%近くあるところも。これらは、エコスアプリとスマートレシートの相性が非常によい結果だと考えています。エコスアプリを“お客様のお財布にする”という目標に、スマートレシートがきちんと応えてくれていると実感しています。今後はSNSを活用したキャンペーンなどで、スマートレシートの連携会員をさらに増やしていきたいと考えています。
スマートレシートを起点に、よりよい環境づくりをしたい
今後の取り組みについて①
ここまでアプリのアクティブ率など、短期的な成果を中心にお話ししてきました。今後、中長期的にもスマートレシートはより大きな成果に寄与してくれると期待しています。まず、従業員にとっての職場環境の改善に繋がるでしょう。さきほど挙げたように、レジでの非接触を実現したことはコロナ禍でのお客様の安心・安全に貢献してきましたが、同時に従業員の安心・安全にも繋がったと思います。
さらにレジ混雑を解消できれば、その分の人手を他の業務に充てることができ、店舗全体の生産性が向上します。よりよい店舗づくりに繋がれば、結果的に店舗の売上増加も期待できます。ESG経営を意識する私たちにとって、労働環境の改善はまさに注力するところです。
理念と繋がる取り組み。これは企業ブランディングだ
今後の取り組みについて②
昨今はSDGsや環境にやさしい暮らしといった言葉を頻繁に見聞きするようになり、紙レシートの削減は、お客様からも関心の高いトピックとなりました。当社はこれをとても喜ばしいことだと感じています。なぜなら私たち「エコスグループ」では、ESGやSDGsといった言葉が広まるずっと以前から、環境に配慮した事業を行ってきたからです。
当社では食品リサイクル・ループによる畜産や農業との連携や、リサイクルセンターによる資源循環の取り組みなど、さまざまな環境に配慮した取り組みを長年にわたり継続しています。それほど当社がエコ活動にかける想いは強いのです。嬉しいのは、それを当社だけが行うのではなく、アプリを通じてお客様と一緒にエコ活動ができるようになったことでしょう。企業理念を、お客様と手を取り合いながら実現する。地道ながらもスマートレシートはその大きな一歩だと感じています。長期的にはエコスグループの大きなブランディング活動のひとつとなるはずです。