導入事例
レシートの電子化は
お客様とメーカー様との“三方良し”を実現する
株式会社とりせん
営業サポート本部 営業企画部 副部長 兼 販売促進課長
松本 拓也様
店舗運営部NSRブロック(無店舗販売) マネジャー
久保田 明宏様
※情報は取材時のものです
2017年2月、他社に先駆けていち早く「スマートレシート」を導入した株式会社とりせん様。電子マネーカードやとりせんアプリとスマートレシートを連携し、デジタル販促機能を活用したキャンペーン施策にも積極的に取り組んでいます。自社の販促はもちろん、メーカー様とのキャンペーン企画にもスマートレシートを活用。お客様にもメーカー様にも、そして自社にもよいことをもたらす、“三方良し”の施策について伺います。
株式会社とりせん
株式会社とりせん
「このまちの笑顔をふやそう。」をスローガンに、群馬県、栃木県、埼玉県、茨城県で61店舗を展開するスーパーマーケットチェーン。2022年には創業110周年を迎え、長きにわたり、地域で愛される商品・売場を提供している。
- 店舗数:
- 61店舗(2023年2月末時点)
- 本社所在地:
- 群馬県館林市下早川田町700番地
- 設立:
- 1948年2月1⽇
電子レシートは今後、世の中で主流となる
スマートレシート導入の経緯①
スマートレシートの導入企業がまだ少なかった2017年2月、とりせんは他社に先駆けいち早く導入を開始しました。きっかけは、店舗で使える電子マネーカードを導入する際に東芝テック株式会社様へ相談したところ、あわせてスマートレシートを勧めていただいたこと。当時、スマートレシートの導入事例は少なかったものの、説明を聞くなかで「電子レシートは今後、世の中で主流となるサービスになる」と確信が持てました。また、紙レシートのコスト削減にもつながると感じましたね。
お客様のためになることなら、
新しいサービス導入にも躊躇はない
スマートレシート導入の経緯②
とりせんは、100年以上にわたり事業を行っている歴史ある企業だと自負しています。だからこそよく「老舗企業がなぜ、スマートレシートのような新しいサービスをいち早く導入できたのか」と聞かれるのですが、答えは簡単です。とりせんが、「お客様にとっての利益やメリットをいちばんに考える企業」だからです。
電子マネーカードでお客様の利便性が向上すれば良い。スマートレシートとあわせることでレジの待ち時間が解消されると更に良い。レシートの電子化によって管理の煩わしさがなくなってより一層良い――。お客様に喜んでいただけることならば、新しいサービスであっても、まだ知名度の低いものであっても、とりせんは躊躇しません。お客様にとって有意義だと確信できたので、スマートレシートも利用していただこうと導入を決めたのです。
掲示、BGM、サイネージ、
さまざまな手法で、店頭での徹底周知
店頭での導入促進施策
2021年4月には「とりせんアプリ」をリリース。とりせんアプリの利用とあわせてスマートレシートとのサービス連携をお客様へ訴求しています。アプリの利用やスマートレシートとの連携を促すために行っている施策はさまざまありますが、基本は店頭での周知の徹底です。ポスターの掲示やチラシの設置はもちろん、キャンペーン時には店内BGMでもご案内。使用方法がわかりやすいよう、店内のサイネージでもアプリに関するお知らせをしています。特に問い合わせの多かった事項についてはリーフレットを作成し、できるだけ不明点なくスムーズに使っていただけるようにしていますね。レジのチェッカーからの声掛けも、とても効果がありました。
紙レシート不要で、キャンペーン応募を促進
デジタル販促機能を活用したキャンペーン施策
とりせんでは、さまざまなキャンペーンを実施しています。例えば、特定の商品や指定の金額分のレシートで応募できるキャンペーンです。スマートレシートと連携しているお客様からは、スマートレシートの画面からそのままワンストップでキャンペーン応募ができる点が便利だと、大変ご好評をいただいています。キャンペーンは、とりせんが独自で行っているプレゼントキャンペーンもあれば、取引先メーカー様とのコラボで行うキャンペーンとさまざまです。
2022年のとりせん創業110周年記念キャンペーンでは、大々的なプレゼント施策を実施しました。とくに「ハートりん」というキャラクターのぬいぐるみプレゼントは、スマートレシートのキャンペーン機能も活用して展開しましたが、応募者が数多く集まり、たくさんのお客様に喜んでいただけたと思っています。
個人情報を守りながら、応募もデータ管理も楽になる
スマートレシートの導入効果
2023年9月現在、とりせんでのスマートレシート利用者は約4万人弱ほど。2022年の創業110周年キャンペーンにより、とりせんアプリやスマートレシートの利用者が大きく増加しました。スマートレシートを活用したキャンペーン施策がこうしたアプリの利用者数増加に大きく寄与していると考えられます。なぜなら、お客様にとっての応募ハードルが大きく下がったためです。従来のキャンペーンでは、応募用紙に紙のレシートを貼り付け、手書きで必要情報を記入し、店舗に設置した応募箱に投函する必要がありました。一方、スマートレシートを活用すれば、アプリ上からワンストップで応募できるため応募が非常に簡単でスムーズですし、応募用紙に記載した個人情報がほかの人の目に触れるリスクも防げます。スマートレシートを利用することで利便性や安全性の向上につながり、また従来よりも圧倒的に多くの方に参加いただきキャンペーンという体験を楽しんでいただけるようになりました。
さらにこれは、コラボするメーカー様やとりせん自身にも大きなメリットがありました。紙で入手する個人情報は管理が煩雑でしたが、データとして安全に保管することができますし、キャンペーンに応募いただいた方の集計が簡単になりました。お客様の性別や年代などをデータから分析し、よりよい売り場づくりや商品開発に活かすことも今後やっていけると期待しています。
アプリやスマートレシートを通じて、
三者をより近くする施策を
今後の取り組みについて
とりせんは「このまちの笑顔をふやそう。」を掲げる企業です。今後も、お客様の笑顔につながる施策を東芝テック様と考えていければと思っています。これまでのようにスマートレシートを活用し、キャンペーンなどで楽しんでいただくことはもちろん、SDGsの推進など、お客様の新しいニーズにもしっかりと応えていくつもりです。スマートレシートはそれらに応える手段のひとつですが、紙のレシートを削減できるのはかなり大きな一歩ではないでしょうか。
加えてデータ活用にもつなげられると考えていますので、今後スマートレシートからお客様のアンケートなどを実施する施策も行っていきたいと思っています。購入した商品に関して、感想や要望をフィードバックしてもらえるような仕組みですね。アプリならではの顧客接点を活かし、お客様と店舗と取引先メーカー様がより近くなり、より良い商品やサービスにつながるよう、“三方良し”が実現できる仕組みを今後も期待しています。