TEC AI Innovation Hub発
生成AIで営業人材育成を進化させる
― 東芝テックの営業ノウハウを組み込んだ社内向けロールプレイ評価エージェント (愛称)“曖(AI) 耕作” ―
この画像は生成AIで作成されました。
東芝テックでは、TEC AI Innovation Hub(※1)を起点として、生成AIを活用した業務改革の取り組みを全社的に拡大しています。
生成AIを単なる効率化ツールとして導入するのではなく、現場で培ってきた知見やノウハウを、いかに次の価値につなげるかを重視し、実業務への適用を進めてきました。
その一環として取り組んだのが、営業人材育成におけるロールプレイング(ロープレ)研修への生成AI活用です。
ロープレ研修における本質的な課題
営業ロープレは、人材育成において重要な位置づけにあります。しかし従来は、
- 熱意や根性などの感情面の評価が先行し、営業が本来身に着けるべき傾聴力や提案力などについて、適切な評価が行われない。
- 評価者の経験や感覚が評価においても優先される。
- 「良い・悪い」の評価がされるが、その根拠が言語化されにくい
- 評価基準が俗人化しており、組織としてノウハウが蓄積されていない
といった課題がありました。
営業に対する評価そのものが属人化しており、ロープレ大会を通した経験値が会社の資産になりにくい点が、大きな課題でした。
東芝テックの営業ノウハウを組み込んだ社内向けロールプレイ評価エージェント
この課題に対して社内向けに開発したのが、「”曖(AI) 耕作”」です。
本エージェントの最大の特長は、汎用的な生成AIではなく、東芝テックの営業ノウハウを評価軸として明確に組み込んでいる点にあります。
具体的には、長年にわたり営業現場で培ってきた、
- ソリューション営業としての基本姿勢
- 事前準備・仮説構築の考え方
- ヒアリングによる課題深掘り
- 提案と合意形成の進め方
といった要素を評価視点として構造化し、学習データとして反映しています。
また、評価者として、「曖(AI) 耕作」というベテラン営業のキャラクターを設定し、人にはない厳しいAIによる指摘でも親しみを持って受け止めやすくする工夫をしています。
これにより、生成AI特有の「それっぽいコメント」ではなく、東芝テックの営業として妥当かどうかという軸で評価できる、高精度なエージェントが実現しました。
実際の評価例が示す“性能”
2026年2月に西日本エリア、東京エリアで実施した営業ロープレ大会では、曖(AI) 耕作がロープレ内容を評価し、以下のようなアウトプットを生成しました。
点数とあわせて、「なぜその評価なのか」「次に何を改善すべきか」を具体的な言葉で提示します。
「質問とは、相手の心を開く鍵だ。鍵の形を誤れば、どんな扉も開かない。」
このように、営業経験者が読んでも納得できるレベルの指摘が出ることが、曖(AI) 耕作の性能を端的に示しています。
データを蓄積するほど、価値が高まる仕組み
曖(AI) 耕作は、一度作って終わりのツールではありません。
ロープレ評価を通じて蓄積されるデータそのものが、東芝テックの営業力を可視化・言語化した資産になっていきます。
- よくある弱点やつまずきポイント
- 成果につながるヒアリングや提案の型
- 組織として大切にしている営業スタイル
これらがデータとして積み重なることで、評価精度はさらに高まり、育成の質も向上していきます。
この「蓄積されたデータから生まれる価値」は、他社には容易に真似できない強みです。
お客様も進化する時代に、追いつき、並走するために
現在、生成AI活用は社内だけでなく、お客様の現場でも急速に進んでいます。
営業や接客、研修の場でAIを使いこなす企業も増えており、東芝テック自身も、お客様と共に生成AIを使って価値創造できるレベルまで社内取り組みを実践することが求められています。
曖(AI) 耕作は、
「自社で使っているからこそ、自信をもって提案できる」
その状態をつくるための、重要な取り組みです。
おわりに
生成AIは、人を置き換えるためのものではありません。
人が持つノウハウを、組織の力として残し、次につなげるための技術です。
TEC AI Innovation Hubでは今後も、生成AI活用を全社に広げながら、お客様とともに進化し続ける取り組みを推進していきます。