POSソリューション導入事例

セルフオーダー·セルフレジソリューションの導入で
1店舗あたり1日3、4時間の勤務時間の削減に成功

山田食品産業株式会社(山田太郎)

埼玉タンメン 山田太郎のイメージ画像

飲食店の人手不足は、働き方改革の影響もあって日々深刻化しています。 山田食品産業株式会社では、それら踏まえてスタッフの省力化·作業軽減を目的に新業態「埼玉タンメン 山田太郎」のスタートに合わせ、セルフオーダー·セルフレジソリューションを新たに導入。狙い通り、省力化にはかなりの成果を上げています。

POSソリューション

  • 導入時期

    2021年7月

  • 導入目的

    人手不足の解消

  • 課題

    人手不足によるオーダー、レジ業務の負担を軽減したい

    スマホオーダーを採用したが断念した経験があった

  • 効果

    セルフレジと釣銭機により業務を大幅に効率化

    セルフオーダーも人手不足に貢献

早い!安い!うまい!腹いっぱい!でファンを獲得

山田食品成魔株式会社 営業部 営業企画課 部長 江橋 丈広氏 のイメージ画像
▲山田食品成魔株式会社 営業部 営業企画課 部長 江橋 丈広氏

山田食品産業株式会社は、赤いかかしが描かれた黄色い看板が目印の「山田うどん」を一都六県で展開する外食企業。埼玉県のソウルフードと呼ばれる山田うどんの大きな転機になったのは、1980年代のセットメニューの提供開始でした。

一般的なお店のセットは、麺類一人前+ミニ丼や丼一人前+ミニ麺類の組み合わせです。しかし山田うどんの場合は、麺類、丼ともに一人前サイズ。組み合わせによっては軽く1500kcalを超えるというセットメニューは、ガテン系ワーカーやトラックドライバーの強い支持につながりました。広報を担当する営業部 営業企画課 部長の江橋 丈広氏は自社の特徴をこう説明します。

「当社のメニューはハレの日に食べる特別なものではなく、お客様が普段、家で食べている味付けを常に意識しています。それが食べ飽きず、毎日でも食べていただけることにつながっているんだと思います。また山田うどんの特徴でもある柔らかめの麺は、セントラルキッチンによるチェーン展開をスタートした1960年代当時、手打ちのコシを再現することが技術的に困難だったことに由来します。あえて狙ったわけではないのですが、近年コシを売りにしたチェーン店が台頭した結果、それもまた他社との差別化につながっています」

既存顧客にブレないサービスを提供する一方で、新たな顧客獲得に向けた取り組みも開始しています。2021年に出店した新業態「埼玉タンメン 山田太郎」のターゲットは女性客やファミリー層。野菜を全面に打ち出したメニューと女性の単独客を意識したゆとりのある店舗レイアウトが特徴で、店舗数は2023年5月現在、埼玉・東京の6店舗に広がっています。

「埼玉タンメン 山田太郎」所沢本店のイメージ画像
▲「埼玉タンメン 山田太郎」所沢本店 現在は埼玉・東京に6店舗を展開しています

人手不足のためセルフオーダーソリューションを採用

山田太郎店内のイメージ画像
▲人手不足のためセルフオーダーソリューションを採用

同社が近年直面しているのが、人手不足という課題です。一部の店舗では、週1日や月2、3日の計画休業を実施したり、夜間営業の短縮で対応するなど問題は深刻です。

こうした状況を受け「埼玉タンメン 山田太郎」では、タブレット端末によるセルフオーダーとセルフレジが採用されています。

「セルフオーダーは山田うどん業態でも検討していたのですが、一つの丼に8種類の麺を選べ、それぞれ普通盛と大盛があるというセットメニューをタブレットで表現しようと思うと、階層が複雑化し、お客様の負担も大きくなると判断して導入を断念した経緯があります。しかし麺と定食のみの新業態であればタブレットでも問題なく対応できると考え、導入を決断しました。実はテストの意味を兼ねて、オープン当初はスマホオーダーの仕組みを採用したのですが、9カ月で運用を断念し、タブレットによる運用に移行しました。駅前型店舗であれば親和性も高いのでしょうが、当社のような郊外型店舗の場合、スマホオーダーはまだ早かったようです」

同社と東芝テックとの関係は深く、他社製品と比較時の故障率の低さから全店舗のレジスターを東芝テック製品に統一したのは12、3年前のこと。現在は本部側も東芝テックのシステムで売上を一元管理する関係上、東芝テックのソリューション導入はスムーズに決定したといいます。

山田太郎店内の広いイメージ
▲店内は女性客やファミリー層などを意識したゆとりのある店舗レイアウトになっています
山田太郎店内のタブレット端末があるイメージ
▲タブレット端末を使用したセルフオーダーの導入は省力化のほかにオーダーミスの対策にも有効です

セルフレジと釣銭機によりレジ締めが大幅に効率化

セルフレジと釣銭機のイメージ画像

かねての課題である省力化の実現において、セルフオーダー・セルフレジ導入は確実に成果をあげています。

「店舗で働く人の数こそ減りませんが、働く時間は確実に減っています。シフト制勤務では、申し送りもあり30分ほど勤務時間が重なるように設定することが一般的です。この重なる時間を少しずつ詰めることで、1店舗あたりの1日の勤務時間を3、4時間減らすことが可能になります。ただしこれは大型店の例で、フロア2名、厨房2名で回しているような小型店の場合、目に見える効果は得にくいと思います。また、釣銭機により、レジ締めに必要な時間が大幅に短縮できたことも効果の一つです」

懸念されたお客様のセルフレジへの対応にも問題なく、郊外型店舗でもスムーズに運用できることが実証されました。

「スマホオーダーの導入は断念しましたが、セルフレジについては当初から特にトラブルもなく運用できています。セルフレジは初めてという方でも、前のお客様のやり方を見ていれば手順を理解できますし、もちろん戸惑うお客様にはフロアスタッフが対応します。ただレジに張り付く必要がなくなった意義は大きいと思います」

これまで既存店舗の業態転換で展開されてきた埼玉タンメン 山田太郎は、今年4月、初の新規店舗をさいたま市大和田にオープン。駅から歩ける立地の新店舗の営業成績は好調で、女性を中心とした新規顧客獲得にも大きな手応えを得ています。また同社は新業態の実績をもとに、今後、既存店舗へのセルフレジ導入を積極的に推進することも予定しています。

「人手不足の解消のためには、当初からシステマティックな店舗運営を行ってきた牛丼チェーン店さんであればともかく、当社のような業態の場合、手間を減らす取り組みが避けられません。その観点からも、今回の新業態におけるチャレンジは大きな意味があったと思います。当社の既存店の多くは、今も手書き伝票でオーダーに対応していますが、今回の成果を受け、今後大型店を中心にハンディターミナルとセルフレジ導入を進めていく予定です」と今後の抱負を語っていただきました。

セルフレジイメージ
▲スーパーやコンビニへの普及が進んだことで導入当初からスムーズに運用ができています
セルフレジの使い方POPのイメージ
▲分かりやすいセルフレジの使い方をはじめとする各種のPOP類は江橋部長のお手製です
江橋部長と所沢本店のスタッフの皆さんのイメージ
▲今回取材にご協力してくださった江橋部長と所沢本店のスタッフの皆さん

※当記事は2023年11月時点のものです。
時間の経過などによって内容が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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