人や店舗も見た目が9割?~行動経済学で読み解く~

お店づくりトピックス

店舗でスタッフと客が楽しく会話しているイラストのイメージ画像

数ある商品やサービスの中から、私たちはなぜそれを選んでしまうのか?
行動経済学の視点から消費者の購買心理を読み解きます。

目立つ特徴が全体を印象付ける「ハロー効果」

有名大学出身と聞くと、「きっと仕事もできるのだろう」と思ったりしませんか。実際には学歴と仕事の能力は関係ないにもかかわらず、一つの目立った良い特徴(学歴や容姿など)が他の特徴(仕事の能力や人間性など)に影響を与え、全体を高く評価してしまうことがあります。これを心理学用語では「ハロー効果」と言います。ハロー(halo)とは西洋絵画などで聖人の頭上に描かれている「光の輪」のことで、「後光効果」とも呼ばれます。
このハロー効果をマーケティングに利用しているのが有名人を起用したCMです。好感度の高いタレントやスポーツ選手などがその商品やサービスを宣伝していると、実際の質や内容はともかく、「あの人が言っているのだから大丈夫だろう」という根拠のない好印象を持ってしまいます。
一方、一部の悪い特徴(身だしなみがだらしないなど)を見て、全体を低く評価してしまうこともあります。こちらは「逆ハロー効果」または「悪魔効果」などと呼ばれます。

「逆ハロー効果」にならないために

私たちの評価や判断は先入観や思い込みに大きく左右されます。
中でも強く影響を与えるのが第一印象です。初対面のときに相手に悪い印象を持たれてしまうと、それを挽回するのに多大な時間と労力を要します。店舗でもスタッフが暗かったり、清潔感がなかったりすると、扱っている商品やサービスの質まで良くないように感じてしまいます。笑顔での挨拶や清潔感のある服装が重視される理由です。
ハロー効果は人だけに限ったことではありません。店舗の外観や清潔度、商品の陳列方法なども、商品やサービスの印象を左右します。ただし、外見だけを整えても、実質的な価値が伴わないと、「思ったほど良くない」「想像していたのと違う」と逆ハロー効果になってしまいます。ハロー効果はあくまでもきっかけであり、長く顧客でいてもらうには、実際の商品やサービスの価値を向上させる必要があります。

監修:阿部 誠(東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授)

  • 当記事は2026年3月時点のものです。
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