~お客様訪問:ぴょんぴょん舎 稲成町本店~店舗DXなど新たな試みで価値を創造盛岡冷麺を県外に広げる人気店
お客様訪問
盛岡冷麺を代表するお店として、観光客だけでなく地元のお客様からも絶大な支持を集めるぴょんぴょん舎。盛岡市内のほか、東京・銀座や首都圏のショッピングセンターなどにも出店し、業態の異なる店舗を含めると現在11店舗を展開している。2024年3月にリニューアルオープンした稲荷町本店を訪ね、その人気とおいしさの秘密を探った。 株式会社中原商店 代表取締役 邉 公哲(へん こうてつ)氏
ゆったりくつろげる 全185席の広い店内
ぴょんぴょん舎を運営する株式会社中原商店は1946年に神戸市で創業。盛岡市ではスクラップ業を営んでいたが、86年に開催された第1回ニッポンめんサミットに、当時から盛岡でよく食べられていた冷麺を出品し好評だったことから、飲食業に転換。翌年、現在地に第1号店の稲荷町本店をオープンした。ちなみに盛岡冷麺という名称は、このイベントがきっかけで生まれたという。
同店はJR盛岡駅から車で約10分。東北自動車道盛岡インターチェンジに近い幹線道路沿いの交通至便な場所に立地する。2階建ての店内は、山小屋を思わせる暖炉や梁を巡らせた高い天井がリラックスできる雰囲気を演出している。テーブル席を中心に、個室や小上がりなど、バラエティに富んだ客席は全185席。夏季は木立に囲まれたテラス席で食事を楽しむこともできる。
代表取締役の邉公哲氏は今回の改装について、「創業者である現会長の想いもあり、内装は開店当初とほとんど変えていません」と話す。
独自の工夫を重ねた冷麺 メニューの数は240以上
看板メニューである盛岡冷麺は、麺とスープ、キムチが三位一体となったおいしさが自慢。邉氏は「お店で提供する冷麺は生地を店内で練り、製麺した作りたてを使用しています」と説明する。スープはすっきりとした味わいの中にコクと旨みが感じられ、全部飲み干したくなるおいしさだ。
「牛骨をベースに鶏ガラを加えたものを丁寧に濾しながら長時間煮込み、素材の旨みだけを引き出しています。キムチは冷麺専用のもので、当社ではキャベツと大根を使い、冷麺スープに入れたときにさらにおいしく感じられるよう工夫しています」(邉氏)
冷麺と並ぶ看板メニューである焼肉は「いわて短角牛」をはじめとする国産牛を使い、カルビやタンなどの単品メニューから様々な部位の盛り合わせまで、豊富な種類を用意している。中でも人気はサンチュ食べ放題の焼肉大皿セットで、人数などに合わせて肉の量や種類を選ぶことができる。
ピビンパやキンパなどの韓国料理も提供しており、季節商品を含めるとメニュー数は240を超える。具だくさんで食べ応えのあるチヂミは、韓国宮廷料理のレシピを使った同店独自のもの。地産地消を掲げる同店では、定番のネギニラやチーズのほか、地域の旬の素材を使った味を提供し、高い人気を誇っている。
店舗DXの一環として セルフレジを導入
稲荷町本店ではリニューアルオープンに合わせ、店舗DXの一環として従来の有人レジを残したまま、セルフレジ2台を導入した。同店は繁忙期には1日1200人のお客様が来店し、レジに長い行列ができることもある。「セルフレジの導入によって会計のスピードアップを図り、お客様の満足度を高めると同時に、従業員の負担軽減にもなると考えました」と邉氏。
リニューアルオープン直後には、全11店舗で使える公式スマホアプリをリリース。従来のポイントカードをアプリに替え、ポイント加算がスムーズに行えるようになった。同社のポイントシステムは支払い金額の3%という高い還元率が特長。クーポンの発行やフェアの告知など、販促ツールとしても活用できる。
2025年6月、邉氏は父である現会長の後を引き継ぎ、代表取締役に就任した。それまでも社長をサポートする形で経営に携わり、店舗DXなどの改革を進めてきたが、今後はより新しいことにもチャレンジしていきたいと話す。人気音楽ユニットYOASOBI(ヨアソビ)の岩手公演記念コラボグッズの発売もその一つだ。
「当店は比較的年齢層の高いお客様が多いので、もっと若い層にもアピールしたいと考え、ご協力させていただきました。長年培ってきたぴょんぴょん舎の味とブランドを守りつつ、新しいものを取り入れることで利便性やサービスを向上させ、お客様に付加価値をご提供していきたいです。そうすれば生産性が上がり、従業員の満足にもつながると考えています」と語る邉氏。今後もお客様により一層喜ばれる店舗にするとともに、食を通じた地方創生と地域貢献を目指していきたいという。
- 料理の価格はすべて2025年11月時点のものです
組織概要
会社名 株式会社中原商店
創業 1946年
設立 1983年
代表者 邉 公哲
事業内容 食品の製造販売および飲食店の経営
本社所在地 岩手県盛岡市稲荷町12-5
ホームページ https://www.pyonpyonsya.co.jp/