~お客様訪問:道の駅ならは~8年のブランクを経て再オープン食と温泉を通じて楢葉町の魅力を発信

お客様訪問

一般財団法人 楢葉町振興公社 道の駅ならは 駅長 矢内 優美氏

常磐自動車道広野インターチェンジから車で約5分。道の駅ならは(福島県双葉郡楢葉町)は、福島県の海岸沿いを縦断する国道6号線沿いに立地する。東日本大震災によって約8年間休館していたが、2019年4月に先行して日帰り入浴施設が再開し、翌年6月には物産館も再オープンした。楢葉町の魅力を全国に発信し続ける同施設を取材した。
一般財団法人 楢葉町振興公社 道の駅ならは 駅長 矢内 優美氏

全施設を自社で運営 特産品はゆずとさつまいも

道の駅ならは店内のイメージ画像
▲床や什器に木材が使われ、壁一面のガラス窓から明るい光が降り注ぐ物産館。地元で採れた野菜や果物、 地域の特産品などを中心に品揃え

道の駅ならはは、福島県内7番目の道の駅として2001年6月にオープン。2011年の東日本大震災では町内の大半が警戒区域に指定されたため、同施設も休館を余儀なくされた。2015年9月に避難指示が解除され、住民が徐々に戻ったことで、2020年に全館再オープンを果たした。運営は楢葉町の活性化や振興に関わるさまざまな事業を行う一般財団法人 楢葉町振興公社が担っている。
同施設駅長の矢内優美氏は、「再オープンにあたり、内装はすべてリニューアルしましたが、建物の外観や館内の基本的なレイアウトは震災前と変わっていません。施設は物産館と、フードコートや休憩室を備えた日帰り入浴施設の2棟からなり、すべて自社で運営しています。スタッフは総勢30名ほどです」と説明する。
床や什器に木材を用いた物産館は、明るくくつろげる雰囲気。店内には町内の生産者が持ち込む農産物をはじめ、菓子や日本酒などさまざまな商品が並ぶ。中でも力を入れているのが、楢葉町特産のゆずの加工品と干し芋だ。
「ゆずの加工品は楢葉町が最初に手がけた六次化商品で、生産から加工、流通・販売までを一貫して行っています。ゆずを丸ごと絞ったストレート果汁のほか、ぽん酢やドレッシング、ゆず酒など、十数種類あります」と矢内氏。
ゆずが楢葉町で栽培されるようになったのは、1987年に町制30周年記念事業として全世帯にゆずの苗木1600本を配布したことがきっかけという。2024年には楢葉町ゆず生産振興組合が設立され、生産技術の向上や製品化に向けたノウハウの共有などを行っている。
「さつまいもの方は比較的最近です。震災後の農業再生策として、耕作されなくなった水田にさつまいもを植え、一大産地を目指しています。町内には日本最大級の貯蔵施設があり、熟成と保存ができるので年間を通して出荷でき、干し芋やさつまいものペーストなどに加工されています」(矢内氏)

「ならはう米(まい)GABA+」のイメージ画像
▲楢葉町で収穫された福島県オリジナル品種「天のつぶ」を加工し、天然成分のGABA(ギャバ)を増幅させた機能性表示食品「ならはう米(まい)GABA+」。町内の学校給食でも使用
干し芋のイメージ画像
▲人気の高い干し芋。貯蔵施設で長期熟成したさつまいもは甘みが強く、干し芋に加工すると鮮やかな黄金色になる。柔らかくしっとりとした食感が特徴
ぽん酢やドレッシングなどのゆず加工品のイメージ画像
▲ぽん酢やドレッシングなどのゆず加工品は、東日本大震災時の支援に感謝し、商品名に「感謝」を冠している

天然温泉の入浴施設に 郷土食が味わえるフードコート

店内には楢葉町を中心とする福島県浜通り地方の特産品だけでなく、菓子や郷土玩具など県内各地の土産品も並ぶ。矢内氏は「すぐ近くにJヴィレッジ(サッカーを中心としたトレーニング施設)があり、全国からサッカーファンが訪れます。そうした方々のご要望に応え、県内の他の地域の商品も置くようになりました」と語る。
天然温泉を利用した日帰り入浴施設は、道の駅ならはの魅力の一つ。黄褐色の透明なお湯は塩分濃度が高く、体の芯からよく温まるという。サウナやジェット風呂、休憩室なども備えており、遠方から訪れるお客様も多い。
入浴施設の1階にはフードコートがあり、楢葉町を中心とした福島県浜通り地方の郷土食が味わえる。地元で獲れた魚介類を使った海鮮タンメンや、ゆずを使ったゆず塩ラーメンなどが人気だ。 
また、物産館に併設されたジェラートショップでは、ゆずやさつまいもなど、地域の食材や旬の果物を使った手作りのジェラートを常時10種類ほど提供している。

雑貨コーナーのイメージ画像
▲地域の声に応えて品揃えを増やしてきた雑貨コーナー。近くにコンビニやスーパーマーケットのない地域住民に重宝されている
館内で手作りしているジェラートのイメージ画像
▲館内で手作りするジェラートは季節ごとに様々なフレーバーを提供。写真は特産品のゆず(手前)と焼き芋のジェラート(シングル各税込400円)
郷土料理のすいとんをメインにした「マミーすいとん定食」のイメージ画像
▲郷土料理のすいとんをメインにした「マミーすいとん定食」(税込800円)。サッカー日本代表のトルシエ元監督が「マミー(おばあちゃん)の味だ」と評したのが名前の由来
日帰り入浴施設のイメージ画像
▲日帰り入浴施設では日差しを浴びてゆったりと温泉に浸かれる。サウナやジェット湯、リラクゼーションコーナーなども備える(写真提供/一般財団法人 楢葉町振興公社)

イベントや物産展に出店 楢葉町を積極的にPR

物産館ではスタッフの人員不足をカバーし、レジ混雑時のスムーズなチェックアウトを実現するため、2台のPOSレジの内の1台 を2024年にセルフレジに変更した。
「当施設は比較的ご年配のお客様が多く、有人レジをご利用になる方も多くいらっしゃいますが、週末の混雑時などは若いお客様を中心にセルフレジの稼働率が上がります。最初は戸惑うお客様も操作方法に慣れると、スムーズに使われています」(矢内氏)
2026年4月から6月にかけ、福島県とJR東日本による「ふくしまデスティネーションキャンペーン」が開催され、JR東日本の主要駅で県内各地の物産を販売するイベントが実施される。矢内氏は「今年はそうした場所に積極的に出店し、楢葉町の物産と観光をPRしたいと思っています」と話す。震災前には入浴施設で利用するお湯が足りなくなるほどのにぎわいを見せたこともある道の駅ならは。食や温泉を通して楢葉町の魅力を発信し、以前の記録を上回るほどのお客様に来ていただくことが目標だ。

オリジナルで製作したセルフレジのイメージ画像
▲物産館に新たに導入したセルフレジ。インテリアに合わせて木目調の什器をオリジナルで製作
道の駅ならはのイメージ画像

組織概要
会社名 一般財団法人 楢葉町振興公社
設立 1993年
代表者 松本 栄樹
事業内容 物販、飲食、温浴施設等の運営
本社所在地 福島県双葉郡楢葉町 大字北田字上ノ原27-29
店舗所在地 福島県双葉郡楢葉町 山田岡大堤入22-1
ホームページ https://michinoeki-naraha.jp/

お問い合わせ・資料請求

Toshiba Tec Group Philosophy Creating with You ともにつくる、つぎをつくる